岡本信彦は、「とある魔術の禁書目録」の一方通行(アクセラレータ)役や「僕のヒーローアカデミア」の爆豪勝己役など、叫ぶ演技に定評がある。しかし、声優としてキャリアを重ねた今、新たな演じ方を模索していることを明かした。
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「とある魔術の禁書目録」第1期が放送されたのは、2008年。昨年10月より第3期が放送中で、さらに一方通行をメインとしたスピンオフアニメ「とある科学の一方通行」が今年放送されることも決定している。一方通行役で一気に人気声優の仲間入りを果たした岡本。10年以上演じているだけあって、やはり一方通行は思い入れの深いキャラクターらしい。「一方通行のおかげで声優人生が変わりました」と振り返った。
岡本 「今でこそ近いキャラクターが増えましたが、当時はあそこまでクレイジーでダークヒーロー的なキャラクターはまだ珍しかったんでしょうね。白髪で最強の能力者で悪役で、でもたまに主人公っぽくなる……。すごくおいしい役どころですよね(笑)」
第1期と第3期では、一方通行の演じ方も少々変わっているとのこと。岡本は、「第3期の一方通行は、“濃い味”になっている」と独特の表現で自己分析する。
岡本 「昔は、『心がこう動いた結果、こういうふうに言葉に出るものがあるんだ』みたいに考えて演じていたんですが、シリーズが第3期まで進むと、『一方通行ってこうだよね』とブランディングを考えながら演じるようになってきました。だから、第3期の演技は“濃い味”ですね。みんなドラえもんみたいに、一方通行のモノマネをしてほしいです(笑)」
他に思い入れのある役としては、「青の祓魔師」の奥村燐を挙げた。「一方通行を演じたおかげで、主人公でも、がなる感じの役ができたんじゃないかな」と語っている。また、「この役を演じていると生命を削られている感じがする」と冗談めかして話しながらも、「僕のヒーローアカデミア」の爆豪勝己役も思い入れが強いらしい。海外人気が非常に高い作品ということで、外国のファンからも感想が届くことがあるそうだ。
一方通行役でブレークした影響で、岡本は叫ぶ演技を求められることが非常に多い。しかし、これからの声優人生を考えると、新しい演じ方を見つけなければならないと感じていることを明かした。
岡本 「20代の頃は、自分は無敵だと思っていたんですよ。どれだけ叫んでも全然なんともない、痛くも痒くもないと。でも32歳になって最近思うのは、叫びすぎると腰と頭にくるってこと(笑)。『青エク』のときに福山潤さんから『気合いで行く以外の方法を身に着けないと、役者として命なくすよ』と言われて、すごく怖い言葉だと感じました。だから僕も新しいやり方を見つけていかないといけない時期なんでしょうね。HPではなくMPで勝負する方法、叫んでいるように聞こえるやり方というのを模索中です」
「静かな役は、感情を抑えないといけないから欲求不満に陥っちゃうんですよね」と苦笑いする岡本だが、それでも「赤髪の白雪姫」オビ役と「暗殺教室」赤羽業役には手応えを感じたらしい。「叫ばない役だけど楽しかった」と回想した。
2006年の声優デビューから約13年が経ち、岡本は、キャリア的にも若手から中堅になった。新たな演じ方や役を模索して、“声優・岡本信彦”のネクストステージを見せてくれる日もそう遠くはなさそうだ。【原田イチボ@HEW】
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