2月8日から公開される『劇場版シティーハンター<新宿プライベート・アイズ>』(配給:アニプレックス)の完成披露舞台挨拶が1月29日、都内で開催された。主役の冴羽獠役を務めた声優・神谷明、槇村香役の伊倉一恵、ゲスト出演したお笑いコンビ・チュートリアルの徳井義実、女優飯豊まりえ、原作者の北条司氏らが登壇、ファンに向けて作品に対する思いを語った。登壇者の主なコメントは以下のとおり。

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神谷明(冴羽獠)

(冒頭挨拶)

 ぜひ最後まで「もっこり!」楽しんでいただければと思います。

 実はオファーは、一昨年の10月末ぐらいにいただいて、びっくりするのとうれしいのと、あとやっぱり不安が襲ってきまして。当時のように表現できるだろうかと。うれしさが勝ってやります!とお返事申し上げて、今できるベストの獠ちゃんを作りました。

(若さの秘訣)

 アニメーションは、見てくださる方が若いので、僕らが老けちゃうとダメなんです。お客様に引っ張られている。(声優の)みなさんの声を聞いた瞬間、20年前に戻りました。

(初参加の飯豊まりえについて)

 彼女は練習でスクリーンに声をあてていたのを、こっそり見てまして。ワンシーンだけで、「やった!」と思いました。21歳の感性と、ナイーブさ。セリフのかわいらしさと、演技も抜群でした。楽しんで見ていただけると思います。素晴らしいです。

(絵コンテ段階での声入れについて)

 最近のアニメはほとんど同時進行。僕らがアフレコした時に、情報はしっかり与えてくれる。あの状態で助かるのは、(アニメの)口の動きをセリフに合わせてくれる、いい芝居すると。あれが完全にアニメが出来ちゃっていると、合わせなきゃいけないから、大変なんです。僕なんかは、両方体験しているから、今のシステムになって「やったー!」と思いました。

(初参加の徳井義実について)

 実際に拝見したんですが、むちゃくちゃよかった。リアリティがとてもあった。僕らがやると、みんなもっとやっちゃうか、逆に言うと、ちょうどいい。

(20年ぶりのシティーハンター新作について)

 当時のシティーハンターがなんの違和感もなく、現代にスライドしていします。脚本を書かれた加藤陽一さんのお力でもあると思います。このシティーハンターの見どころはどこですかって聞かれるんですが、そこここにあります。シティーハンターのファン、各キャラクターのファン、音楽のファン、みなさん満足していただけることと信じております。何しろ20年ぶりに帰って来ることができて、こんなにうれしいことはありません。

 最後に「Get Wild」がエンディングシーンで流れてまいります。エンドテロップが流れてまいります。このあたりの映像、ぜひご覧ください。こだま監督が描き下ろしてくれた新しい映像です。こだまさんの愛が溢れています。何度も泣かされました。ぜひ見逃さないよう、最後までこの作品を楽しんでいただきたいと思います。

伊倉一恵(槇村香)

 久しぶりに思う存分、ハンマーを振り回しました(笑)

(新作のオファーが来た時の感想)

 本当にちょっと心配が最初ありまして、絵は全然変わらなかったです。はつらつな絵で。(自分は)順調に歳を取っていますので、大丈夫かしらっていう心配がありましたが、スタジオに行って、みんあのお顔を見て、大丈夫かしらと思って、思い切り暴れさせていただきました。久しぶりのハンマーを振り回せたのが楽しい出来事でした。

(役作りについて)

 割とラッキーなことに(香は)地に近い。特に作ったりはしてないので、その分順調に自分が歳を取っちゃって、不安もありました(苦笑)

一龍斎春水(野上冴子)

 私は冴子の役が大好きで。男性がいると「ねぇ~」って(笑)このキャスティングでさせていただいたのは、神谷さんが頑張ってくださったからだと、みんなで感謝です。同じメンバーでやろうと主張してくださらなかったら、神谷さんだけ残って、みんな変わっていたかもしれません(笑)

小山茉美(美樹)

(冒頭あいさつ)

 今日実はファルコンが風邪を引きまして、キャッツアイに置いてきました(笑)

(作品の感想)

 私はみなさまより、ひと足先に試写を拝見させていただいて。とにかくみなさん、全然声が変わってなくて驚いたです。BS日テレで、20年前のシティーハンターの再放送してたのを偶然みたら、同じ声してたんです!美紀ちゃんはちょっと大人になっているかも(苦笑)あと、飯豊まりえちゃんが、すごくいいです!

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飯豊まりえ(進藤亜衣)

(作品について)

 声優初挑戦で、やらせていただきました。母がシティーハンターの大ファンです! 親孝行できました。私は20年前にちょうど生まれたんです。だからすごく不思議です。本当に母がすごく喜んでいて、私もすごくうれしかったです。

 やり終わったあとはすごく楽しかったです。アニメーションを見ながら、お芝居できると思っていたんですが、アニメがまだ絵コンテのまんまで、あれはびっくりしました。なんかこう、トラブルなのかと。全然わからなくて(笑)

(練習の様子を神谷が見ていた)

 神谷さんが見ていたというのを知らなくて。「見てましたよー!」っていわれて、どっきりだと思いました。ちょっとでも一緒に空気が吸えていると思うと、うれしくかったです。

徳井義実(コニータ)

(冒頭挨拶)

 作品の邪魔にならないように、ちょこっとだけ出ています(笑)

(作品について)

 今作だけ登場するキャラクター、なかなか個性が強いです。

(自分と冴羽の女性好きは似ている?)

 異論はないです。女性好きってこんなにかっこいいというのは、冴羽獠から教わってますから。あんなにストレートに欲望を出していいんだと。こういうやつ(自分)は、北条先生が生み出したモンスターです(笑)

(獠から学んだこと)

 冴羽獠から学んだところは、ストレートな「もっこり」を見せ付ければいいというところ。ストレートにぶつけるっていう。冴羽獠のエッチなところと、決めるところは決めるところが、モテるのかなと思います。あのかっこよさがあるから、どんなにエッチであっても、振りなる。あれは完璧なシステムかと思いますね。

こだま兼嗣(総監督)

(作品について)

 今回ひさしぶりに監督を務めました。今回の話は期待しているどおりの昔ながらのシティーハンターです。昔の感覚で楽しめると思っております。エンディングのあとに、おまけのエピローグもついておりますので、楽しみにしてください。

 この作品の中でも、香が「時代の空気を読まんかい!」と言うようにちょっと心配だったのですが、獠はもっこり取ると何もなくなるので(笑)今の時代にでも「もっこり」は通用する、通用させるという強い気持ちで引き受けました。

(作品づくりの難しさ)

 難しいことは何もなかったですね。僕の周りのスタッフは、ほとんどが40歳前後。みんな見ていた人たちで、作品をよく知っている。演出さんなんかも、海坊主のこの芝居、僕見てましたって言うので、会話が必要なくなる。そういう意味では非常にやりやすかったですね。

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北条司(原作)

(シティーハンターが誕生したいきさつ)

 僕が1983年、キャッツアイを連載していた時に、45ページの読み切りを描くことになりまして。キャッツアイの準レギュラーに「ねずみ」というキャラクターがいました。これが動かしやすいキャラクターで。そこでガンアクションものでも描いてみようという軽い気持ちで描いてみたのが冴羽。でした。割と人気があってので、もう一作という話になって、1984年に短編を描いた。キャッツアイが終了した後、誰が何言うわけでもなく「次はシティーハンターでしょう」と(笑)。そして1985年に始まったのがシティーハンターです。こんなスケベなキャラクターはウケないと思ってましたから、女性ファン捨てる覚悟でやりました。

(20年ぶりの新作)

 今回の作品はファンに対する恩返しもありますし、どれだけ若い人が見てくれるのかというのに、非常に興味があって、ドキドキしているところです。(声優は)本当に変わらないですね。何も変わらない。20年経っていると、だいたいこれぐらい期間が経つと、下手すると設定を変えたり、キャラが変わったりするのに、まるで変わらない。シティーハンターです。昔のファンの方のお礼というのが第一義なので、それを崩しちゃいけない。その人たちにそっぽ向かれたら終わりなので。絵は今風になってはいますが、満足していただけるのではと思います。このセクハラの時代に、こんな映画を作っちまったよ。(100トンハンマーも)あれもパワハラですからね(笑)

(C)北条司/NSP・「2019 劇場版シティーハンター」製作委員会


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