長年、武道の鍛錬に励み、圧倒的な身体能力を誇るチャン・ヒョク。『ボイス~112の奇跡~』はそんな彼が、心に深い傷を持つ警察官に扮した犯罪捜査ドラマだ。

(C) STUDIO DRAGON CORPORATION
実力ある刑事として日夜、事件の捜査にあたっていたジニョク(チャン・ヒョク)。しかし、3年前、妻が何者かに殺されて以来、気力を失い、現在は市民からの緊急電話がかかる112通報センターで勤務していた。そんなある日、アメリカ留学帰りのセンター長としてグォンジュ(イ・ハナ)が就任。どんなに小さな音でも聴き分ける特殊な聴力を持つ彼女は、かつてジニョクの妻殺害の容疑がかかった人物を無罪とする証言をした人物だった。ジニョクは強い反発の気持ちを抱くが…。
緊急通報を受けてから10分。被害者の生死を分けると言われている“ゴールデンタイム”の間に現場に急行し、受話器を通して聞こえる“音”を手掛かりに事件解決を目指す112通報センター(日本の110番に当たる)のゴールデンタイムチームの活躍を描くこのドラマ。実際の事件をモデルにしたリアルな事件の数々と、緊張感あふれる展開、ドラマ全体を貫く凶悪犯をめぐる謎といった要素が見事に調和し、完成度の高い作品となっている。その人気は絶大で、韓国では翌年、続編となる『ボイス2』を放送。さらにパート3の制作も発表されている。

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チャン・ヒョクが演じるジニョクは、優秀な警察官であると同時に、妻を凄惨な事件で亡くした犯罪被害者の家族でもある。さらに、事件の容疑者が無罪となる原因を作ったグォンジュと同じ職場になったことで、常に心にわだかまりを感じている人物だ。そんな彼が、徐々にグォンジュの“特殊能力”を認め、「通報センター」と「現場」という離れた場所にいながら、絶妙な連携を見せるチームの一員となっていく。すべて本人が演じたというハードなアクションシーンからも目が離せない。

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ジニョクの妻と同じ犯人に警察官である父を殺された心の痛みを隠しつつ、112通報センターの責任者として任務を見事にこなすグォンジュ役は『ナイショの恋していいですか!?』のイ・ハナ。特殊な聴力で通報者の状況を聞き取り、ジニョクたちに指示を送る姿を力強く演じている。タイトル通り、ドラマのテーマとなる能力を持つ彼女は、続編にも引き続き出演。俳優としての新たなキャリアを開く代表作となった。
そのほか、緊急通報センター勤務の警察官でハッキング能力を生かして捜査をサポートするヒョノをボーイズ・グループSUPER JUNIORのイェソン、ジニョクを慕う後輩刑事デシク役で『華政』のペク・ソンヒョンも出演している。

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『ボイス~112の奇跡~』はAbemaTV【韓流・華流チャンネル】にて2月14日(木) よる11時30分より配信
テキスト:佐藤結
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