菅官房長官の定例会見において、進行役の報道室長が質問中に記者に対し「簡潔にお願いします」などの指示を出すことが「質問妨害」に当たるとの指摘が出ている。菅長官は26日の会見で「妨害していることはない」と反論。さらに東京新聞の記者から記者会見の意義を問われると、菅官房長官は「あなたに答える必要はありません」とも回答。批判を浴びている。
28日に放送されたAbemaTV『NewsBAR橋下』の中で、橋下徹氏がゲストのジャーナリスト・堀潤氏とこの問題について議論した。
前提として堀潤氏は「記者が"国民の代表"というから問題がねじれると思う」と指摘。「僕は"公共の担い手"だと思っている。誰が代表か代表でないかという話ではなく、この社会はみんなが同じ権利を持ち、同じ責任を負っているんだから。間違ったことに対してはお互いに言い合うことが必要だ。そのためには、誰もが"公共の担い手"だという意識を持ち、もし政府にそれできていないのなら、監視するよ、という話だ。だから政府にも説明責任があるし、菅さんの手間で役人が忖度している部分もあると思う一方、記者のあり方にも問題がある」と自身の考え方を披露。
続けて堀氏は記者クラブ制度にも言及。「僕がNHK職員の時には、電話一本で警察が情報を教えてくれた。でも辞めた翌日からは"元NHKです"と言っても"記者クラブを通して"、"広報を通してから…"とか言われてしまう。今回の問題について、とある大新聞社の幹部は、"実は社内でも意見が割れた。あの東京新聞の記者はルールを逸脱しているのだから応援する必要ないという意見が政治部サイドからは上がってきた。でも議論した結果、"やはりあの対応はありえない"ということで話がまとまった、と教えてくれた。僕はそれを聞いて、NHK時代の先輩の話を思い出した。政治部の記者だったが、"俺は政治をやりたいんだよね"と言っていた。後に立候補して落選しましたが(笑)。つまり、政治部記者は社会部がやっているような、地べたを這いずり回るような取材、国民の声を聞を聞く取材をすべきで、基地問題にしても沖縄に入って取材して、その結果を直接総理や政治家にぶつけるべきだ。結局、インナーサークルの赤い絨毯の上で権力に与って…みたいなヌルい世界でやっているから、何やってんだマスコミ、と視聴者に思われる。当たり前だ」と主張した。
堀氏の意見を受けて橋下氏は「僕は首長時代、記者たちにそういうことは言わせなかった。何が代表だ!社員じゃないか、選挙に出たって5票も集まるかボケ!と(笑)。特に東京から来た政治部の記者は偉そうなのが来る。何も勉強せずに"この件についての感想は?"と聞いてくる。"そんなこと聞くな、質問してこい!資料は読んだのか?"と聞いたら"読んでない"と。"もう二度と大阪に来るな~!"と(笑)。ただ、会見というのは国民に向けた重要なチャンネル。僕も頭に来たらボロカスに言ったけど、質問には絶対に制限をかけなかったし、スケジュール上問題がなければ、質問が出なくなるまでやった。だから定例会見が3時間とか、朝から2時間やったこともある。だから大阪の記者たちはすごく勉強していたし、僕も記者の指摘で参考になったことは取り入れていた。僕はそうやってきたから、菅さんも大人の対応をせずに喧嘩すればいいと思う。"国民の代表"だとは認めないけど、質問はどんどんしてこい、その代わり、勉強不足だったら"アホか~!質問するのは100万年早いわ~!"と(笑)」と訴えていた。











