ミステリー雑誌の先駆け的存在として、古くはネッシーやビックフットなどの未確認生物(UMA)や、世界を裏で操っていると言われる秘密結社などについて、どこよりも早く特集を組んできた『月刊ムー』(学研プラス刊)。創刊から40周年を記念した展示会も開催されるなど、再びオカルト界に注目が集まっているという。
その愛読者は"ムー民"とも呼ばれ、福山雅治など芸能界にもファンが多いことで知られている。実は読者のうち4割ほどは女性で、オカルトが縁遠いものになっている20代の間でも、ムー関連のグッズが一周回って"おしゃれ"だと感じる人も少なくないようだ。
1991年の入社以来、同誌の編集に携わり、現在は編集長を務める三上丈晴氏は「前はムー大陸伝説から来ている。もともとは学年誌を作っていた編集部が、中高生向けの新しい雑誌を作ろうということで始まった。ある種のフェイク情報だったり、後にトリックだと分かるような写真などについて、なぜ出てきたのかということを考えていくと、むしろ逆にそこに真実が反映されていることがわかる。本当に隠したいことがあって、それを隠すために出してきたのだろうと。そこまで穿った見方をして初めて、ムーが扱っている怪しい世界というのが分かってくるというか、記事を読み込んでいける。例えば30年くらい前はフリーメイソンと言っても誰も知らなかった。でも今や某医院長がカミングアウトしているくらい(笑)、お茶の間の方々がフリーメイソンを知っている」と話す。
そんなムーが創刊から間もない70年代のムーでよく取り上げられていたのが「UFO」や「UMA」だ。創刊号の特集も「異星人は敵か、味方か?」だった。80年代には「超能力」「心霊写真」が、そして90年代には「UFO陰謀論」や「エリア51」など、再びUFOの話題が頻繁に取り上げられていたという。
「得体の知れないものの写真が始まりだったが、墜落したUFOを米軍が回収した等、アメリカ政府が何か隠しているのではないかというような噂が出てきた。それを証明するような機密文書がリークされ、そこにマジェスティック12という委員会の存在が出てきて、世界政府を狙う秘密結社があるといった陰謀論にシフトしていった」。実際、2000年代になると「秘密結社」や「フリーメイソン」といった話題が登場する。
平成のミステリー史の中でも、三上氏が最もインパクトが強かったと話すのが「予言」だ。「特に日本人ならだれでも知っているノストラダムスの大予言。本当に人類最終戦争、ハルマゲドンが起こるんじゃないかと話題になった」。
五島勉氏の著書がきっかけで大ブームとなったノストラダムスの大予言。「1999年7の月」に地球が滅亡するのではないかというその内容は、様々なメディアを賑わせた。
実はノストラダムスの予言にはまだ続きがあるのだという。予言研究家の白神じゅりこ氏は、「トランプ大統領の出現を予言していたと言われている。予言集の中にトランプ(Trump)の語源となるtrompeという言葉がいくつか入っていて、"恥知らずで大胆なとても騒がしい人物が軍の統率者に選ばれるだろう。彼の対戦相手の大胆さ、橋が壊され都市は恐怖で卒倒する"という一節がある。しかも"トランプは大きな仲違いで揺れ動いている。ある合意が破棄される顔が天国を見上げている。血塗られた口は血の海を泳ぐだろう"という記述もある。トランプ大統領の暗殺が想像される」と話していた。(AbemaTV/『AbemaPrime』より」)
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