去年9月に亡くなった女優・樹木希林さんの夫で、ミュージシャンの内田裕也さんが17日の午前5時33分、肺炎のため入院していた都内の病院で亡くなった。79歳だった。
内田さんの訃報に所属事務所は「この数年、闘病の日々でした。それでもユーモア、ウイットを忘れず、時には世の中を憂い、怒り、常に自分の出来る事を模索しておりました。多くの友人知人、家族に支えられて、Rock’n’Roll人生を全うすることが出来ました事をここに心よりお礼申し上げます」とコメントを発表。
エルヴィス・プレスリーに憧れ1957年、17歳で音楽活動をスタートした内田さん。1966年にビートルズの日本公演で前座を務めるなど、邦楽ロックの礎を築いた。
1973年に女優の樹木希林さんと結婚。その後、わずか1年半で別居状態に。別々で生活しながら、お互いの行動をコメントしあう奇妙な夫婦関係を続け、晩年にはいつしかお互いを労わり合う関係になっていた。
去年9月、希林さんの葬儀・告別式の際は、喪主を務めた内田さん。長女の也哉子さんは希林さんの書斎で内田さんが希林さんに宛てた手紙を見つけたそうで、40年以上別居を続けた両親の愛情の深さを感じたという。
「俺の夢とギャンブルで高価な代償を払わせている事はよく自覚しています。メシ コノヤロウ テメェ でも本当に心から愛しています。 1974年10月19日ロンドンにて 裕也」
希林さんの告別式後、初の公の場となった2018年10月10日のイベントでは、最愛の妻を亡くした悲しみを隠し、気丈にふるまう男らしさを見せていた内田さん。
「家族に不幸もありまして、ちょっと元気がないように思いますけれど、プロモーションに必ず出ますと約束したもので、ちゃんと出演するのがロックンロール魂だと思ってやってきました」
葬儀は近親者のみの家族葬で執り行われ、後日お別れの会を予定しているということだ。
(AbemaTV/『AbemaNews』より)