10~20代を中心に盛り上がりを見せる、恋愛リアリティーショー。AbemaTVでも数々の人気番組が放送されているが、さらなるエッセンスを加え、ドラマ仕立てでドキドキを楽しめる新しい形の番組を舞台とした『御曹司ボーイズ』が、この春いよいよスタートする。
主人公は、明るいことが取り柄のダンス部キャプテン・相原麦。普通の女子高に通う麦が、御曹司との恋愛リアリティー番組に出演できるという千載一遇のチャンスを掴み、夢のセレブ婚に乗り出す、波乱万丈の姿を描く。
麦を演じるのは、チャーミングなキャラクターが男女ともに幅広く愛されている、平祐奈。そして、注目の「全員、イケメン 全員、お金持ち」という何ともハードルが高い御曹司たちを演じたのは、磯村勇斗、飯島寛騎(男劇団 青山表参道X)、稲葉友、山本涼介という今ノリに乗っている若手俳優陣。「女子高生と御曹司の恋」という命題を、演じる彼らはどう受け止めているのか。カメラから離れたところでの本音を聞けば、何とも親密な空気を漂わせた5人が、堰を切ったようにしゃべり出した。
ーー「女子高生と御曹司の恋愛リアリティーショー」という設定は、前代未聞かと思います。率直に、どう感じていますか?
平: お話をいただいたときは、「こういうリアリティーショーをドラマで表現しちゃうんだ!」と興奮しました。女の子の夢やときめきが詰まっているので、今時の女の子はきっと好きだと思うんです。セットも豪華ですし、とにかく面白そうと思って、撮影が本当に楽しみでした。
磯村: 僕は正直に言うと、最初「大丈夫かな?」と思いましたよ(笑)。女子高生と23~24歳の御曹司が恋をする…、「現実的に考えたらあり得るのかな!?」と考えてしまって。けど、どう成立していくんだろう、ドラマとしてどう展開していくんだろう、と想像を巡らせていくうちに、ワクワク感が生まれてきました。あり得そうで、あり得ない、あり得なさそうだけど、あり得るものかな、と思って。それに、若い女性は刺激が欲しいと思うんですよね!
平:…ええ~?
磯村:おませですから!
全員:(笑)。
稲葉:磯村目線、あくまでも(笑)。
ーー男性陣は、楽しみ半分、疑惑半分、といったところでしたか?
飯島:どうですかね!?いわゆる「恋愛リアリティーショー」は、僕も昔から見ていたんです。魅力は昔も今も、視聴者が翻弄されるところだと思うんですよね。「どうなっていくんだろう?」とドキドキするのは今回のドラマも同じだと思ったので、僕たち御曹司がどう女性を翻弄するか、どうキュンとさせるかが肝だなって。1話15分という時間の中で、どれだけ胸キュンポイントを入れていけるかな、ということをすごく考えていました。
山本:僕は「恋愛リアリティーショー×ドラマ」という掛け合わせに「…お?」と思いました。そのふたつの塩梅は、どんなものなんだろう、と。Abemaさんは、結構リアリティーショーの番組をやっているじゃないですか。既存の番組スタイルに寄るのか、ドラマとしてちゃんと存在するのか、表現の難しさを台本を読む前は感じていたりしましたね。
稲葉:山本が言ったことに、僕も近いです。恋愛リアリティーショーは、ドラマに物足りなくなった人たち、作られたものよりも生っぽいものが面白いと思う人たちが楽しんで、広がっていったものだと思っていて。それをまたドラマに落とし込むことは面白そうだと思い、撮り方や見せ方にも興味がありました。いわゆるリアリティーショーっぽく定点(カメラ)で、とか、手持ちの映像がどれくらい入ってくるんだろう、とかいろいろ想像して臨みました。
ーー「恋愛リアリティーショー」は見る人、見ない人でわかれますが、皆さんはどちら派ですか?
平、飯島、稲葉:見る!
磯村、山本:見ない!
ーーしっかり分かれました。
飯島:元々、僕も見ていなかった派だったんですけど、過去に、恋愛リアリティーショー番組のゲストに出演することがあったんです。あまりに未知数な世界だったのが、見ることによって「なるほど!これが、みんなが喜ぶあれか…!」と知って(笑)。それに、『御曹司ボーイズ』の出演も決まったので、ちょっと勉強がてら見ているという感じです。
平:一緒です!私もまったく見なかったんですけど、出演きっかけで見ました。…はまっちゃった(笑)。
稲葉:偉い!これだよ、これ!(磯村&山本に)なんで見ないの?
磯村:いやいや、見たことくらいはあるよ?
山本:俺も、昔見たことはある。
稲葉:でも、がっつりはないんでしょう?
磯村:…ないよ。
稲葉:ワクワクして毎週更新を楽しみにしたりもないんでしょう?
磯村:…ないよ(笑)。
ーー稲葉さん、だいぶ擁護派です。
稲葉:楽しみにして見ていた経験があるんですよ!!
平:わかります!しかも、毎回次が見たくなる楽しみな終わり方になっていますよね!テスト勉強していても気になっちゃって、「ああ、早く見たい!」となる感じ。
稲葉:そうなの!俺、見ながら「おーい!」とかめちゃめちゃ声出すから。
全員:(笑)。
ーー気になる「御曹司」というワードに関しては、どう受け止めていますか?
稲葉:御曹司は…俺らからしたらファンタジーです。
磯村:そうですね!
稲葉:知らない世界だし、きっと視聴者の方も同じだと思うんです。…だって、世の中、御曹司のほうが少ないですよね(笑)?
磯村:そうそう。御曹司になるために、みんなで役作りで社交ダンスをやったりしたよね。
山本:やった。ト書きで「プロ級」と書かれたりしているから、やるしかない(笑)。
稲葉:御曹司だからどう役作りしよう、と考えたときに、「フランス料理屋に行って、高いワインを飲んで」と思ったんですけど、「待てよ、そんな金ねえぞ…」みたいな(笑)。御曹司ばりの財力がないとできないから、その方向での役作りはすぐ諦めました。
飯島:僕、以前「王子」をやらせていただいたんですけど、その作品ではファンタジーさが大事だったんです。だから今回の作品もファンタジーさは大事だと思っていて。振り切ってやるくらいじゃないと、キャラクターが持たないし、潰れちゃうかなと思ってやっています。
男性陣:うん、うん。
ーー平さんから見て、オフでは誰が一番御曹司っぽいですか?
男性陣:オフで!?
平:オフ感で御曹司っぽいと思うのは………飯島さん!
飯島:俺!??
男性陣:…へえ~…!?
飯島:絶対にないと思った!だって俺、鳶職のパンツ穿いてるよ!??
ーーそこじゃないんじゃないですか(笑)。
平:だって、飯島さんは話していて、坊ちゃま感があるんです。家族のエピソードを話してくれたときに、特に坊ちゃま感が出ていたんです。
稲葉:そんな話してたの!?御曹司要素があるんだなあ…。わからなかったな…。
磯村:男子から見たら全然わかんないよね。
山本:わかんない!
飯島:………。
ーーすっかり打ち解けているムードですが、男性陣は平さんとは初共演ですよね?
磯村&飯島&稲葉:はい。
山本:あ、僕は去年、一度ご一緒したんだけど…。
平:でも、こんながっつり話したことはないですよね?前は全然しゃべっていなかったから、こんな方だとは思わなかったです(笑)!
男性陣:(笑)。
平:今回、メンズチームが最初からすっごい仲良くて!
ーー皆さん、ライダーご出身という共通点がありますもんね。
平:そうです、ライダー!現場では、誰がムードメーカーというよりも、ひとりひとりがムードメーカーなんです。だからか、山本さんも初日からめちゃくちゃしゃべっていて、びっくりしました(笑)。…あと、山本さんは4人の中だと、ちょっと残念キャラなんですよ(笑)。単体だと残念じゃないんですけど、4人でいるとすごくいじられているので。
稲葉:うちの姫は、よく見てる(笑)!山本は180点のビジュアルから飛び出す2点のボケ、という人なんだよな。
山本:…ギャップ萌えでしょ?
全員:(笑)。
ーーでは、せっかくなので、磯村さん、飯島さん、稲葉さんの第一印象なども教えてもらっていいですか?
平:磯村さんは、会う前は大人しそうなイメージでした。スンとしているイメージだったけど、実際は男らしさがありつつ、すごくしゃべってくれますし、優しい方です!
磯村:ありがとう、素晴らしい(笑)。僕から見た祐奈ちゃんは、とにかくパワフル。祐奈ちゃんがしゃべってくれるからこそ、僕も自然と笑顔になれるし、楽しい。奇跡の子ですよ。
全員:(笑)。
磯村:女優さんで、いないよね!?こんなに誰にもオープンに話してくれる人!
男性陣:いない!!
磯村:ボギャブラリーも多いし、頭の回転もすごく速い女優さんです。
山本:本当にすごい。
平:いやいや…。
稲葉:何ていうか…僕らがいて、20歳の女優さんが現場にいて、その場でずっと携帯をいじられたら、正直しゃべりかけられないですもん。扉を開けるのに本来ならすごく時間がかかるけど、平祐奈は初日からパーンと扉を開けてくれて、「よろしく!!」と来てくれたんです。すごくありがたかった。
平:私、いつもこんな感じなんですけど(笑)、撮影現場は人見知りの方が多いじゃないですか。ずかずか入り込んでいく私を、皆さんが察してくれて、迎えてくれて、うれしかった。ありがとうございました(笑)。
稲葉:素敵な主演女優さんです!
ーーでは、この流れで飯島さんの印象もお願いします。
平:飯島さんは、みんなといるときはめっちゃ弟だな、と思います。
飯島:…まあ、御曹司の中では年齢も一番下なんですけど。
平:ゆるフワ感がありながらも、メンズっぽいところもある人。
稲葉:ゆるフワ・ダーティだよね?ちょっと黒い部分、あるもんね。
飯島:えっ!?黒い!?
平:面白いです。ダーティっていうの、よくわかります。
飯島:そういえば、俺のこと「イタリア男」って言ってたよね!?
平:そうそう、言いました!
飯島:今回の役作りで「イタリアっぽい感じで」と言われたので、そう言ってくれてうれしかった。僕から見たら、年下でこんなに引っ張ってくれる女優さんは早々いないというか。初見で絶対に嫌いになれないタイプだな、と思ったんです。カメラが回っていないところでも気さくに声をかけてくれて、すごく助けられています。
平:本当ですか、ありがとうございます!
ーー最後、稲葉さんの印象をお願いします。
稲葉:僕からしゃべっていい?初共演なんですけど、以前、京都の撮影所でお互い別の作品を撮っていたときに、たまたまお会いしたことがあったんです。そのときアイスをくれたよね?
平:はい。「いつかご一緒できたら」と言っていたら、こんなにすぐ共演できるとは!稲葉さんの印象は、もう…おじいちゃん。
全員:(笑)。
平:すごく落ち着くんですよ。今日も久々に会ったんですけど、ホッとしました。稲葉さんは本当に気遣いをしてくださる方ですし、みんなを包み込んでいる感じがあります。
稲葉:…原稿では「オアシス(おじいちゃん)」に変えておいてください。
全員:(笑)。
平:本当に御曹司の皆さんは、それぞれ素敵です!
『御曹司ボーイズ』
放送日程: 4月28日(日) 夜10時~(1話~4話一挙放送) 各話15分×全18話
番組URL: https://abema.tv/channels/abema-special/slots/D4DhVZDVdMNCZm
取材・文:赤山恭子
撮影:You Ishii