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 人気ゲーム「モンスターストライク」(以下、「モンスト」)とタツノコプロの夢のコラボが実現! それが、4月5日に公開される映画『パンドラとアクビ』だ。主人公は、「モンスト」の人気キャラ・パンドラと、今年で50周年を迎える「ハクション大魔王」のキャラクター、アクビ。加えてタツノコプロの人気キャラも多数登場する、にぎやかで楽しいエンタメムービーだ。アクビを演じるのは、人気クリエイターが手がけたキャラクターの声を声優が演じる“デジタル声優アイドルグループ”22/7(ナナブンノニジュウニ)の一員、天城サリー。アメリカで生まれ育ち、「声優になることが夢で日本に来ました」と語る天城。「平成最後のアクビちゃん」を演じる意気込みを聞いた。

アクビちゃんは母も大好きなキャラ

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――アクビ役に決まったときのお気持ちをお教えください。

天城:「決・ま・った……!」みたいな(笑)。「まさか!?」からの、放心状態からの、喜びの涙……と、喜びの段階がありましたね。ちょうどそのとき、周りにメンバーもいて、「おめでとう」って言ってくれて、すごくうれしかったです。私は声優さんになりたくて日本に来たので。 「夢が叶った!」って思いました。

――オーディションで決まったのでしょうか?

天城:オーディションでした。22/7にはメンバーが11人いて、半年に1回、演技テストが行われます。そこで上位に入ると、事務所にオファーが来ているオーディションを受けることができるんです。

――オーディションには、役作りをして挑まれたのでしょうか?

天城:実は、私の母はアクビちゃんが大好き。キャビネットに小さなアクビちゃんのフィギュアが飾ってありました。昔のアクビちゃんと『パンドラとアクビ』のアクビちゃんを比べると、キャラクターデザインが少しアレンジされている気がしました。まず、今のアクビちゃんを知ろうと公式Twitterや、ハクション大魔王とアクビちゃんの着ぐるみがやっているYouTubeチャンネル「はくしょん&あくびちゃんねる」までチェックして研究しました。すごく元気な子だなとか、ツイートではアクビちゃんは「~ですぅ」と語尾に小さな「ぅ」を付けているので、語尾を丸くするとか考えて、役作りをしていましたね。

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――役が決まり、アクビちゃんファンのお母様も喜ばれたのでは?

天城:「おめでとう!」と、母は自分が持っているアクビちゃんグッズをアメリカから送ってくれました。他にもアクビちゃんが好きな叔母がいて、電話をくれたんです。「アクビちゃんは、私たちの世代が本当に本当に大好きなキャラだから……すごいよ!」って熱弁して、喜んでくれましたね。

――お母様や叔母様はどういったところに魅力を感じているのでしょう?

天城:あのちっちゃなサイズ感や、元気で天真爛漫なところが大好きだったそうです。子どものころから元気をもらっていたと言っていました。

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――一方で、天城さんにとって今回の「パンドラとアクビ」でのアクビちゃんの魅力は?

天城:アクビちゃんはすごく天真爛漫。自分が思ったことをすぐに口にするけれど、その発言はあながち間違ってはいないんです。だから、人をギクッとさせたり、翻弄しちゃったり。仲間思いで、友達のために悲しむし心配もする、優しくて感情豊かな子なんです。

――もうひとりの主人公である、パンドラとの関係は? 片方が抜けていて、片方がしっかりしている「凸×凹コンビ」ならぬ、「凸×凸(デコデコ)コンビ」といわれていますが…。

天城:ふたりともドジっ子なんですけど、アクビちゃんは本当に自由に動き回るんです。なので、パンドラちゃんは普段見せない、お姉さん気質をのぞかせます。タツノコプロさんと「モンスト」さんが交わることで、キャラクターの違った一面が見られるんです。

――演じるにあたっては、過去作品を参考にするというより、新しいアクビちゃん像を作ることを意識されたのでしょうか。

天城:ベースにある天真爛漫で元気なところはキープしつつ、自分なりに考えました。パンドラちゃんには、「ドララ~」っていうかわいい語尾があるので、アクビちゃんにも何かあったらいいなあと思いました。それで、何か言うたび、最後に「アクビビ」や「ビビビ」とつけてみたんです。テストで試してみて、ダメだったら普通の台詞に戻すつもりでした。でも、監督さんから何も言われなかったんです。本編では、アクビちゃんのかわいい語尾にも注目していただきたいです!

先輩の背中に学んだアフレコ現場

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――パンドラ役は、「HUGっと!プリキュア」の輝木ほまれ/キュアエトワールなどで知られる声優の小倉唯さん。ほか、甲斐田裕子さん、吉野裕行さんなど、豪華キャストとのアフレコはいかがでしたか。

天城:アフレコの最初に小倉さんに言われたのが、「普通は、誰かしらのスケジュールが合わず、別録になることが多いもの。今回はみんなが揃っていい現場だね」ということ。初めてのアフレコ現場で、恵まれた環境にいるんだなあと思いました。私は新人で、マイクの入り方にも慣れていない状態。現場では、皆さんが本当に優しく教えてくれて……。甲斐田(裕子さん)も「いいよ」(スッ)みたいな感じでマイク前に入らせてくれたんです。皆さんがいい空気を作ってくださったおかげで、リラックスして演じられました。

――台詞は小倉唯さんとのかけ合いが多かったですね。

天城:パンドラちゃんとアクビちゃんはパートナー役。とはいえ、私と小倉さんは初対面でした。小倉さんは演じやすくなるよう、休憩中にずっと、すごくフランクにいろいろ話をしてくださったんです。「学校は楽しい?」とか、「何の映画を見てるの?」とか。そういった楽しい会話をさせていただいたおかげで、緊張が和らぎました。本当に皆さん、やりやすい空気を作ってくださったんです。

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――パンドラとアクビは、息がぴったり合っていましたね。

天城:「凸×凸(デコデコ)コンビ」なので、ふたりともテンションが高いけれど、アクビちゃんは、より自由な行動でパンドラちゃんを翻弄しなきゃいけない役。アフレコまでは、小倉さんがどういった演技をされるのかわからなかったので、アクビちゃんのテンションは100%固めないようにしました。小倉さんの演技を見て、パンドラちゃんよりちょっとテンション高めに演じようという心構えをしていたんです。

――役について深く考えられたんですね。

天城:まわりはすごい方々ばかり。「自分も頑張らなきゃ!」と思って、すごく刺激になった現場でした。

――アフレコでの苦労はありましたか?

天城:声の演技で難しいなと思ったのが、テストをやって、演技に対してディレクションが入ったら、練習なしに本番に行くところ。ディレクションをいただいたら、修正した演技を本番でいきなり試さなきゃいけない。けれど、他の声優の皆さんはそれで一発OKになるんですね。その場で修正できるってすごいなと思いました。台本をいただいた際、「あんまり練習しないで」と言われたんです。「新人のころは、演技を固めすぎると変えられないから」と。皆さんの姿を見て、「変えられなきゃいけない」って、こういうことなんだとわかりました。皆さんの背中を見て学ばせていただきました。

――アフレコのなかでたくさん学ばれたんですね。

天城:アフレコの最初では、テスト、テスト、本番と三段階でやっていたのですが、次からはテスト、本番と二段階でいけたのがうれしかったです! 徐々に慣れていくことができて、よかったと思いました。

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――ところで、天城さんは子どものころにタツノコ作品をご覧になったことはありますか?

天城:あります! ちょうど10年前に、実写版の「ヤッターマン」が公開されたんです。そのとき、父が「これはお父さんが小さいころ、すごい人気だった作品なんだよ。実写版を見る前にアニメを見た方がいいよ」と言ってくれて、一緒に見ました。

――それはレンタルビデオで……?

天城:アメリカにもレンタルビデオ屋さんがあるんですよ。アニメの「ヤッターマン」を借りて見てから、実写版を見ました。小学生時代ですね。

――「ヤッターマン」ご覧になっていかがでしたか?

天城:ドロンジョ様が大好きになりました。女性が前に立って、悪の一味を引っ張っている。大人っぽくて、リーダーシップがあってカッコいい! と思ったんです。実は、『パンドラとアクビ』にもドロンジョさんが出てくるんです。今までの“女王様”なドロンジョ様とは違った、でも新たに憧れられるドロンジョ様だったんです。今回の作品でも、推しキャラはドロンジョ様です!

日本人であることに誇りを持たせてくれたあるアニメとの出会い

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――「ヤッターマン」以外にもアニメをご覧になっていたんですか?

天城:アメリカでも、私が生まれ育った地域は、あまり日本人がいなかったんです。そのうえ、自分がアニメを見ているとなると、話も合わなくなってしまう。それが怖くて、みんなが見ている海外ドラマとかを見なきゃと思っていました。アニメは避け続けていたんです。でも、ある作品に出会ったことで、初めて、自分が日本人であることに誇りに思えて……。

――その作品は?

天城: 『銀魂』です。アニメってすてきだな、声優さんってすてきだなと思いました。自分を受け入れさせてくれたのが、日本のアニメと声優さんだったんです。人生を変えてくれたのがアニメなので、自分も同じように、誰かの何かのきっかけになれたらいいなと思っています。

――今は、日本のアニメをアメリカのお友達に薦めたりは?

天城:めちゃめちゃ薦めています(笑)! 『パンドラとアクビ』の4月5日の公開には、アメリカにいる親友が来てくれるんですよ!

――今後挑戦していきたいことは?

天城:22/7は、バーチャルアイドル。今まではライブを見たかったら、現場に足を運ばなきゃいけなかった。けれど、バーチャルアイドルなら、海外の方も VR ゴーグルなどがあればライブを見られます。それにプラスして、私は海外で育ち、英語が話せるので、直で思っていることを伝えられます。海外のファンの方とコミュニケーションを取ることで、すごく近い存在の声優アイドルグループになれるんじゃないかなと思っています。

――作品の見どころは?

天城:戦闘シーンでは、タツノコプロさんのお馴染みのキャラクターが出てきます。そして、「モンスト」さんらしい戦いもあるんですね。あまり深く言うとネタバレになってしまうのですが……。戦闘シーンは、お互いの世界観が合わさったすてきなものになっていると思います。

――ファンに向けてメッセージをお願いします!

天城:『パンドラとアクビ』には、タツノコプロさんの昔ながらのキャラクターが出てくるので、おじいちゃん、おばあちゃん世代やお父さん、お母さん世代も楽しめます。また、キャラクターがかわいいので、普段バトルものやアドベンチャーものをあまり見ない女性の方にも見ていただけるはず。お子さんが人間として大切なことを学べるメッセージ性もあります。老若男女みんなが楽しめる作品なので、家族で映画館に行ってほしいですね。新学期なので、新しくできた友達と見に行くのもアリ。具沢山……じゃなくて、盛沢山な内容になっています。ぜひ劇場で、「平成最後のアクビちゃん」に元気付けられてほしいです!

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テキスト・取材:仲川僚子

撮影:Mayuko Yamaguchi

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