11日放送のAbemaTV『NewsBAR橋下』に生出演した橋下徹氏と元宮崎県知事の東国原英夫氏が、大阪ダブル選についてディープな議論を繰り広げた。
選挙後、松井氏、吉村氏とは連絡も取っていないという橋下氏。「おめでとうなんか言わなくてもわかってるはず。そもそも今回は自分らが当選して嬉しいとかじゃない。万歳もしていない。府民・市民の皆さんの政治だから、むしろそちらにありがとうですよ」。
勝因について東国原英夫氏が「月に何度か大阪に行くが、やっぱり大阪は様変わりしていて、10年前と景色が違う。都構想について細かいところまで理解していなくても、大阪元気じゃん、夢・希望があるなという肌感覚を持っている人は多くなっていると思う。前回の住民投票から考え直した人、理解した人が多くなっていて、今回の出口調査では特に高齢者が都構想賛成になっていた」と話すと、橋下氏は次のように熱く語った。
吉村さんは大阪のニューリーダー。今回は彼の戦略のおかげで勝った。凄いなと思うのは、情勢分析をほとんど信じずに、"動き"を見ていたこと。大阪市以外では有権者が維新に向かって動き始めていたから、吉村さんは大阪市以外では選挙運動をやらなかった。選挙期間中、大阪市の外に5回くらいしか出てないと思う。こんな選挙ありえない。府知事選挙なんだから、府内をぐるぐる周るのが普通。だけど圧倒的に勝った。有権者に何を喋るかとか、有権者が何に関心があるかじゃなくて、どういうエネルギーが出てるかを掴みに行って、「このまま成長を止めるな!10年前に戻すな!」と。市民も「そうだそうだ!」と。実は僕も現場に見に行った(笑)。誰にも言わずに隅っこの所で見たり、ちょっとツイキャスで見たり。うわ~すごいな、動いてるな~っていうエネルギーを感じた。もう涙が出そうだった。
それは松井さん・吉村さん、大阪維新の会のメンバーが頑張って実績を出してくれたから。大阪維新の会って、有権者に具体的な利益や見返りを約束しないで8年、9年とやってきた。業界団体からの要望を受けて「補助金付けますね」とか、「選挙で応援してくれたらこういうことやりますね」とか、そういうことも一切やらずに来た。ただ教育政策とか、次世代の大阪のために一丸になって、とひたすらやってきた。それが浸透してきた。本当に嬉しかった。
吉村さんと松井さんの最後の演説も、本当に若い人が多かった。そんなに裕福な感じもしない(笑)、あの二人が一生懸命、「未来のために、未来のために」と訴えていた。「あなたたちのために」とか、「高齢者のために」ということは一言も言わなかった。そして府民・市民のみなさんが、見返り抜きに票を入れてくれた。本当に大阪は変わった。僕が出ていたら逆の結果になっていたと思う。応援してくれる人もいるけど、強烈に嫌う人もいるから(笑)。維新は好きだけど、橋下がいるから嫌だな、とういう人たちを二人は包み込んだ。
でも、考え方も違う団体が集まった野党の街頭演説、あの選挙カーの垂れ幕を見ただけで有権者は入れたくなくなると思う。そういうのがわからないんだろう。確かに住民投票は政策についてのイエス・ノーだからひっついてもいいけど、選挙で自民党と共産党がひっついたら、有権者はみんな引く。自民党の支持者は共産党の支持者とは組めない。自民党がそれで大量の票を逃したのは本当に馬鹿だった。
特定の利益を約束せずに、未来を語れば有権者は付いてくるし、自民党に勝てることもわかったはずだ。自民党に対抗しないといけない野党の立憲民主党や国民民主党は維新を参考にせず、その敵にまわった。何も読めてない。自分たちの支持団体が維新を敵視してるから、結局そっちの顔を見ちゃって、判断を誤った。民主党の要職についていた頃の枝野さんは、大阪の改革を視察しに来てくれて、意見交換もした。だけど今は完全に反維新・反橋下みたいになっている。「違います枝野さん、その感覚じゃ、政権取れませんよ!」と言いたい。玉木さんにも、「維新の政治を勉強しなさい!」と。一番ダメなのは辻元清美。「維新政治はノー!大阪維新はノー!」って、お前がノーだ!!。
(AbemaTV/『NewsBAR橋下』より)