今春注目のアニメ「鬼滅の刃」が追及しているリアリティに、出演している声優陣が驚きの声をあげている。同作の魅力や最新情報を伝えるラジオ番組「鬼滅ラヂヲ」で、主人公・竈門炭治郎役を務める花江夏樹が、台詞と台詞の間にある「…」まで演技をこだわっていたことを明かした。
「鬼滅の刃」は、吾峠呼世晴による作品で、週刊少年ジャンプ(集英社)に連載中。シリーズ累計500万部を突破した人気漫画で、4月からアニメ放送がスタートした。ラジオではアフレコ現場でのエピソードを次々と披露。中でも、我妻善逸役の下野紘も驚かせたのが、間合いの演技だった。花江が、台詞と台詞の間尺について「この台詞を相手に言われた時に、ちゃんと聞いて、考えて、言葉に出すまでの間を取ってくれている」と話すと、下野も「結構、衝撃を受けた。それが分かってから、すごく馴染んだ。分かるまではなんで(間が)こんなに長いんだろうとか思ってた」と同調した。
この後、花江が語ったエピソードが驚きだった。「炭治郎が『みんなを殺し…たのは』って、『殺し』と『た』の間に『…』が入ってるんです。これは家族を殺されたのを、炭治郎は受け入れたくないし、思い出したくないけど、説明しないといけないシーンで。炭治郎が優しいから口に出せなくて、でも言わなきゃいけないっていう『…』なんですよって。そこをどうにか、花江さん(ってスタッフに言われた)」と振り返ると、これには下野も「リアリティ追求しすぎだろ…」と感嘆。「そういうディレクションがあったんだ」と、驚きのあまり言葉が続かなかった。
(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable