美しきレースクイーンたちが集まって暮らす下宿を舞台に、彼女たちの素顔と恋愛の行方を描く異色のセクシー・ラブコメディ。彼女たちが出会う多くの男性たちのひとりとして、『太陽の末裔 Love Under the Sun』のソン・ジュンギが登場し、初々しい姿を見せている。
恋人との結婚を夢見ながら、地方都市で暮らしていたソリ。しかし、ある日、バス停で出会った美しい女性に惹きつけられた恋人は彼女の元を去ってしまう。彼の心を取り戻そうと決意したソリは、相手の女性が「レースクイーンである」という唯一の情報を頼りにサーキットに行ってみるが、彼女を見つけることができず、途方に暮れる。ソウルに知り合いもおらず困っていた彼女は、ある男性の紹介でチュンジャが営む下宿に泊まらせてもらうことになる。そこにはチュンジャのほかに、レースクイーンとして活躍するジュリ、セラ、チョロンが住んでいた。
80年代から90年代にかけて、日本でも大きな注目を集めていたレースクイーン。『ラブ・レーシング』は、恵まれた容姿を生かし華やかな職業に就いている彼女たちが自宅で見せるくつろいだ姿と、完璧なメイクで臨む仕事場での姿が描かれていく。
レースクイーンの仕事の裏側が見られる“職業もの”であると同時に、『個人の趣向』や『シンデレラと4人の騎士〈ナイト〉』など、韓国ドラマではおなじみの“同居もの”であるところも見どころだ。コミカルな演技に定評のあるユ・チェヨン演じるチュンジャと売れっ子レースクイーンたち、さらに、それまでとはまったく違う環境に戸惑いながら、少しずつレースクイーンに憧れていくソリといった女性たちが住む家に、やがて、チュンジャの弟で、ネット小説家を目指しているチュンドンも転がり込み、一緒に生活するようになる。『トンイ』のキム・ドンユンが、人懐こいチュンドンを好演している。
大人の女性たちが主人公ということもあり、彼女たちの恋愛模様は、エロティックな場面も含めてかなり詳細に描かれていく。特に手術で手に入れた自慢の胸を持つジュリの自由なラブライフには驚かされる。また、そんなジュリに「ソウルを案内してあげる」と連れていかれたクラブで、酔ったはずみに知らない男性とキスしてしまったソリは、彼が、レースクイーンたちにとって重要な存在である、人気雑誌の編集長であると知り、驚く。
多くの男性たちが登場する中で、レースクイーンを引退して以来、下宿とカフェの経営に追われていたチュンジャの前に現れるのが、ソン・ジュンギ演じる大学生。“ミソ(=微笑)”という名前がぴったりの眩しい笑顔が魅力的な青年をさわやかに演じている。このドラマと同じ年に公開された映画『霜花店(サンファジョム)運命、その愛』に出演後、ドラマ『トキメキ☆成均館スキャンダル』で人気を呼び、若手スターの仲間入りを果たしたソン・ジュンギは、その後、『根の深い木―世宗大王の誓い―』、『優しい男』といったドラマに次々出演。デビュー当初は色白で美しいルックスに注目が集まっていたが、出演作ごとにまったく違ったキャラクターになりきり、俳優としての実力も証明。映画『私のオオカミ少年』では、「オオカミに育てられた少年」という難しい役柄も見事に演じきった。さらに兵役後の『太陽の末裔 Love Under the Sun』が大ヒットし、韓国を代表するトップスターとして海外でも広く人気を集めている。そんな彼が若き日に演じた、年上の女性を愛するピュアなキャラクターにぜひ、注目してほしい。
『ラブ・レーシング』はAbemaTV【韓流・華流チャンネル】にて5月15日(水) よる10時15分より放送。