26日、AbemaTVにて『番組制作権争奪リアリティーショー クリエイターズファンディング』の#3が放送された。
この番組は、世界に向けて発信できるヒットコンテンツを生み出すことを目指し、AbemaTVと経済産業省がタッグを組んだクリエイター発掘リアリティーショー。書類選考で選ばれた9名のクリエイターたちは、AbemaTVでの番組放送権と制作費300万円を賭けて競い合う。9名のクリエイターは3つのブロックに分かれて戦い、各ブロックの勝者同士が最終決戦で激突する。予選では3分以内の予告動画を披露。制作費として30万円がそれぞれに渡された。予選Aブロックではコマ撮りアニメーター・細見佑樹（35）が、Bブロックでは映画監督・貴田明日香（24）が決勝進出を決めている。
予選Cブロック2人目 シミズオクト副社長・清水佳代子（56）
予選Cブロックの2番手に登場した清水は、FUJIROCKや東京マラソンなどを運営する日本最大級のイベント会社の副社長を務める。そんな清水はイベント企画やマネージメントも自ら行い、多忙な毎日を送っている。
自身がマネージメントするバンド・ジュリアナの祟りが新宿でゲリラライブを行った際は、観客に混じり彼女もとにかくノリノリに。これについて清水は「やっぱり私が1番の応援者にならないと」と胸の内を明かす。そんなVTRを見ていた見届け人の鈴木奈々は「すごい素敵！」と拍手を送っていた。
「6～7年前に長編映画も作ったことがあるんです。その後、短編を3作品くらいプロデュースさせてもらった」と言う清水。直近では『カメラを止めるな』で大ブレイク中の上田慎一郎監督の短編作『ナポリタン』にエグゼクティブプロデューサーとして参加した。「監督をやってみたい」と思ったきっかけは、上田監督に出会ったから。共に働き、その撮影する姿に感銘を受けたと語る。
「世界中に愛が足りないと思っていて、みんな”愛し合おう”ということを感じてもらいたい」と話す清水は今回、自らでメガホンを握る。作品テーマはズバリ「愛を感じる新しいドラマ」。このテーマを受け、番組MCの設楽統（バナナマン）は「デカいテーマだ」と発し、見届け人として出演していた小沢一敬（スピードワゴン）は「言ってることがジョン・レノンだから」とコメントしていた。
清水は仕事柄、美術スタッフに発注すれば小道具などは何でも手に入る。シミズオクトが持つ美術工場の規模は日本最大級。最新鋭の大型機器を使い、ありとあらゆるステージセットを作成する。今回も撮影に必要なセットは美術スタッフに発注するという。またBGMはジュリアナの祟りが担当。自社をフル活用し、予算の30万円を一切使わない。しかし、今回そんな予算の中から唯一買いたいモノは「主人公のキャラクターを決定ずけるような靴」。作品のポイントとなる靴を購入しに、高級ブランド『クリスチャン ルブタン』を訪れた。
いざ撮影が始まると清水は頭に描いていた具体的なストーリーを明かしていく。それは「キャリアウーマンでイケイケの女性がだんだん母親の介護に苦しむようになっていく。でもそんな時に若くて介護を考えたことのないような男性に会って心を震わせ、気持ちが変化していく」というもの。情報番組のMCとしても活躍する設楽は「社会的にも『働いてる方の介護問題』っていうのはありますしね。ちょっとこれはどういう作品なんでしょうかね」と興味を示していた。
いざ映像が流れ終わると、設楽も小沢も「映画館に流れてそうな予告だよね」「面白そうだね」と高評価。審査員を務める脚本家・旺季志ずか氏は「ルブタンの靴を小道具で使うのが夢だったんです。要望に書いても『高価』という理由でこれまでNGだった。だから観ていて、すごくいいなと思った」とコメントしていた。
審査員を務めるのは旺季氏のほか映画監督・山崎貴氏、映画プロデューサー・石井朋彦氏といった面々。採点基準は「企画自体が面白いかどうか？」の企画力10点、「映像を効果的に撮影・演出できているか？」の表現力10点、「3分の予告が魅力的か？」の構成力10点。1人が持つ点は30点までで、90点が最高得点となる。
・山崎貴氏 合計24点（※内訳 企画力8点、表現力8点、トレーラーの構成力8点）
コメント：安定してましたね、（採点の）全方位に安定している感じがしました。トレーラーがちゃんとしていました。
・石井朋彦氏 合計23点（※内訳 企画力7点、表現力8点、トレーラーの構成力8点）
コメント：この番組って予算が30万円って決まってます。お金持ってらっしゃる方って「（予算関係なく）撮れちゃうじゃん」ってツッコミがあるかもしれない。けど、そういうことじゃなくて、ルブタンの靴にパッと10万円を使ったっていうことが大きいと感じる。テーマにお金をかける、そのことが素晴らしいと思いました。
・旺季志ずか氏 合計27点（※内訳 企画力8点、表現力10点、トレーラーの構成力9点）
コメント：ストーリーのだいたいの筋って物語を書く側は見えちゃうんですよ。今回のも読めました。だけど、それを超える表現力っていうか、ルブタンの靴の使い方とか、ズレて走る足元とか表現力が高い。ぜひ観たいと思いました。
・清水佳代子 合計74点
CブロックトップバッターのAD・細田謙二の69点を上回る結果に。清水が決勝進出へと名乗りをあげた。そんな清水の作品を残念ながら見逃してしまった方は、Abemaビデオにてチェックしよう。
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