フリーアナウンサーでフランス在住の中村江里子が30日に更新した自身のアメブロで、日本人の母親がフランス人の父親と離婚した際に子どもを日本に連れて帰り、子どもが父親と会えなくなってしまうという問題についてつづった。
中村は2年前、子ども3人を連れてフランスから日本に一時的に帰ろうとした時、いつもはスムーズにいく出国審査で「父親からの渡航許可証明書」を要求されたことがあるという。
当時は中村も困惑したようだが、実はフランスでは昔から日本人の母親が離婚後に子どもを連れて日本に帰り、フランスにいる父親はその後子どもに会えなくなってしまうというケースが多発しているようで、中村も日本大使館にて“子供の連れ去り”という衝撃的なタイトルのパンフレットやポスターを見たことがあると明かした。
そして、「連れ去りって表現もどうなのだろう?と思いますが、とにかく、こうして母親だけが子どもを連れての出国が厳しくなっている状況をみれば、深刻な問題になっているのだと分かります。」とコメント。
中村によれば、一般的にフランスでは離婚後の親権は父親と母親で半々。中村の周りでも「1週間おきに子供が「今週はパパのところ」「今週はママのところ」ヴァカンスも半分はパパと半分はママと一緒に」というケースがあるそう。
「つまりはそれがフランス人にとっては「離婚したあとの自分たちの在り方」なわけです。(勿論、一般論ですから違う人たちもいます) 離婚するつもりで結婚するひとはいないはずです。だからいざ、目の前に親権の問題が出てきたときに、その違いの大きさにお互いが戸惑い、明確にできないままに”連れ去り”という行動になってしまうのかもしれません。」と推察。
「フランスと日本では離婚後の親権の在り方が全く違います。日本人の母親にしてみたら、子どもを連れて日本に帰る”そうせざるを得ない”状況だったのかもしれないです。私たちには夫婦のことは分かりません。」「日本人ママが日本に子どもを連れて帰ってしまうことばかりが大きく取り上げられていますが、逆に子供のためにここに残ることを決めたにもかかわらず、あまりにも大変で・・という日本人女性もいます。」と、さまざまな立場があることに考えを巡らせた中村。「あまりにも深く、難しい問題です。」と複雑な心境を述べている。