22日深夜、『カンニング竹山の土曜The NIGHT』（AbemaTV）が放送。中核派の活動家で杉並区議を務める洞口朋子氏がゲストに登場し、「中核派ってなに？」「中核派が目指すものとは？」などの質問に答えた。
「中核派」は新左翼の二大党派のひとつで、正式名称は革命的共産主義者同盟全国委員会。1957年の創立から分裂などを経て1963年に結成され、世界共産革命の実現のため、暴力革命によるプロレタリア独裁政権樹立を目標としていた武闘派の組織だ。
中核派が目指すこととして、「資本家政府を倒し革命を起こすこと」「革命後は、資本家の収奪を禁止し『労働者の憲法』を制定。労働者のための社会を作る」「非正規雇用の撤廃」などを掲げる洞口氏。ここでいう「革命」は「野党が与党を倒すといったイメージではない」といい、これらの実現のためには「武装蜂起も厭わない」ともしている点については「革命というのは法の枠を超えて起きるものだと考えていて。今世界中でデモが起こっているが、国家の暴力にはどんな手を使ってでも戦わないといけないんじゃないかと思う」と話す。
いわゆる「暴力革命」であることも否定しない洞口氏だが、「誰の誰に対する暴力なのかが重要だと思っている」と説明。「以前、官邸前でいろいろなデモが起こった時に、自民党の石破（茂）さんが『デモはテロだ』という発言（石破氏はその後撤回）をしたが、それに象徴されていると思う。国家・政府にとって嫌なことがテロ行為だと思われるが、民衆が今の社会・体制に怒りの声をあげることや行動することは、例え暴力やテロと呼ばれようとひとつの戦いだと思う」と主張した。
4月の杉並区議会選挙で当選を果たした洞口氏。区議会議員でいる時と中核派としての意識に「あまりボーダーラインはない」というが、竹山は「なかなか理解してくれる人は少ないのでは？」と質問。洞口氏は「選挙の過程でも思ったが、革命運動は今の社会に対するなんらかの不満がひとつ大きなことだと思う。みんなが平和に暮らしていくなら『革命を起こそう』とはならないが、差別や過労死などが頻繁に起こっている社会を変えなければならないという時に、中核派の思想や活動に出会って共感してくれる人たちは広がっているように思う」と感触を得ているという。
ここで、かつては左翼活動に参加していた元タレントで執筆家の千葉麗子が「労働者による労働者のための社会は一党独裁になる。モデルとなるのは中国共産党や朝鮮労働党だと思うが、それが幸せだとは思えない」と指摘。洞口氏は「1917年のロシア革命で初めて共産主義・社会主義国家が生まれたが、それが紆余曲折を経て歪んだのが今の中国や北朝鮮で、社会主義や共産主義を名乗っているからこそよりたちが悪いと考えている。私たちが目指す労働者による労働者のための社会というのは、働く人たちが大切にされる社会、当たり前の搾取がない社会」と改めて訴えた。
また、今後の具体的なビジョンについては、「私も生まれてから資本主義社会で生きているので、共産主義者会の青写真があるのかと言われると、それは一つひとつの現実をひっくり返していく中でしか見えてこないのかなと。今の左派や野党がだらしない、求心力がないというのは、私たちが乗り越えていくべきポイントだと思っている」と述べた。
▶【映像】中核派区議・洞口氏と『さよならパヨク』千葉麗子が対談
