囲碁の最年少プロ、仲邑菫(なかむら・すみれ)初段(10)が6月8日、「第23期ドコモ杯女流棋聖戦予選B」で田中智恵子四段(67)に勝利した。これにより従来の記録(11歳8カ月)を大幅に更新する最年少勝利記録、10歳4カ月を樹立した。仲邑初段は、公式戦2戦目だった。
仲邑初段は日本棋院が新設した英才特別採用推薦制度により、今年4月にプロ入り。父はプロ棋士の仲邑信也九段(46)。対局後の会見では「勝ててうれしかったです」とひとこと発すると、緊張からかその他の言葉はなかったものの、終始笑顔だった。
仲邑初段は10日、囲碁AI「GLOBIS-AQZ」との対局が控えている。
対戦相手の田中四段
強かったですね。まるで大人みたいで、不思議な感覚でしたね。ものすごく冷静だなと。研鑽を積まれて、日本を代表する棋士になってくれればと思っております。
会見に同席した石井邦生九段
入団しまして、一流のプロとたくさん打って、相当強くなりました。最初、今年のはじめに菫ちゃんと打ったんですが、その時私が勝ったと思いますが、今では菫ちゃんの方が強そうですね。入団しましたら、急速に強くなるんですね。非常に力をつけてきていまして。なんせ10歳ですから。(弟子の)井山裕太くんが10歳の時よりも、菫ちゃんの方が強い。彼女の才能はすごいと思います。女性だけじゃなしに、男性とのタイトル戦にも出てくるんじゃないかと期待しております。
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