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 週刊「少年ジャンプ」での連載開始から22年を迎える超人気コミック「ONE PIECE」。1999年から放送開始したアニメは、2019年で放送開始20周年。待望の最新作劇場版『ONE PIECE STAMPEDE(ワンピース スタンピード)』が8月9 日(金)より全国公開される。

 本作で主人公ルフィたちが訪れるのは海賊のための世界一の祭典「海賊万博」。ゲスト声優として参加している、南海キャンディーズの山里亮太は万博を盛り上げる司会者ドナルド・モデラートを、指原莉乃は万博のスペシャルゲストである歌姫アンをそれぞれ熱演。ONE PIECEの大ファンとして作品を大いに盛り上げる。

 山里が司会者、指原が歌姫と、自身とリンクしたキャラクターでありながら、この起用は「プレッシャーしか無かった」という2人。作品について、ONE PIECEへの熱い想いについて、話を聞いた。

指原莉乃、自宅で高い声の練習「飼い猫がひいていました」

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――劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』への声優参加おめでとうございます! 決定した時は率直にどう思いましたか?

山里:とにかくプレッシャーです。『ONE PIECE』が大好きすぎて「いつかルフィ達のいる世界観に入ってみたい」と夢見ていたのですが、いざ出させてもらうことになったら自分の声が邪魔しちゃうんじゃないかと心配で仕方なくて。

指原:(うんうん、とうなずく)

山里:これは『ONE PIECE』ファンなら絶対思う事だと思います。

指原:お話をいただいて「やったー!」とか、「よし!」とはならなかったですね。もちろんお声がけいただいた事は嬉しいし、決まった事はすごく光栄なのですが、まず最初に感じるのが緊張という。

山里:声優さんってすごいお仕事じゃないですか。キャラクターに命を与えていく、その素晴らしさが分かっているので、自分がやらせていただくなんて本当にプレッシャーなんです。

――今はもうプレッシャーをはねのけられた?

山里&指原:いやいやいや!

山里:完成した作品を観たいですよね!それまでは安心出来ない。アフレコは本当にクッタクタでした。かなりハイテンションな役なので終わった後は一言も言葉が出ないくらい。「もう1カット、1シーンお願いします」と言われたら、「すみません、別日でお願いします」と言ってしまうほどの疲れ方でした。

指原:私も気合を入れすぎたのか、酸欠みたいな状態になってしまって、大変でした。でもすごく良い経験でした。

山里:事前に、監督さんやスタッフさんに「ONE PIECEの映画に関わる事がどれだけすごい事なのか」という事を説明されて、「収録の日まで、こう過ごしてください」とびっしり書かれた紙をもらって。

指原:私ももらいました。

山里:おそらくゲスト声優向けの資料だと思うのですが、ユースケ(サンタマリア)さんももらっていて。「練習ガンガンしてください」とか「色々な声のバリエーションを探してきてください」っていう紙を。

指原:どんな事から準備していけばいいのか、全然分からなかったので、そういう資料をいただけてすごく有り難かったです。私が演じたアンというキャラクターは声が高くて、私はもともとの声が低いので一生懸命家で高い声の練習をして。飼い猫がひいてました(笑)。

山里:猫がひいちゃう周波数だったのかもね(笑)。

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――実際のアフレコはどんな感じだったのでしょうか。

山里:ありがたいことに、さっしーはアイドル、僕は司会者という、実際やっている仕事と近い役柄だったので。いつもやっていることの誇張だったり、アレンジしてみたりしました。

指原:私も同じです。一番最初に声を出す瞬間はすごく緊張して。「この私の声で良いのかな?」ってずーっと不安で。声優自体は初めてじゃないのですが、また違った環境で声を出す事がとにかく緊張しましたね。

山里:ブースの向こう側で「OKです」って言っていただけるんですけど、その「……OKです」の前の「……」の部分に、「あーこいつ起用したの失敗だったな。これ以上やっても変わらなそうだから仕方ないか…OKです」っていう気持ちがこめられていたらどうしよう!とか。

指原:めっちゃ分かります!同じです!スタッフさん達は長年アフレコを録り続けているプロなわけで、そのプロの皆さんの前でどう振る舞えば良いのか分からなくなってしまって、いつも以上にひょうきん者になっちゃいましたもん。「どうもー!こんにちはー!よろしくお願いします!!」みたいな(笑)。

山里:うんうん。何度も「これで大丈夫ですか?!」「大丈夫ですか?」って聞いちゃいましたもん。

指原:自分の声を聞かせてもらっても「これで良いのか?」って分からなくて。「これで大丈夫です!」とは全然ならないですし。

山里:そうそう、俺たちがOKを出すっていう物でもないしね。映画のストーリーが尾田栄一郎先生がよくこれを許したな、という凄い内容になっていて、だからこそ作り手側の気合が凄まじかったので、その中でどれだけ邪魔をせずに映画作りに携われるのか、そればっかり考えていました。でも尾田先生から「良かったよ」って連絡をいただけたので、ひとまず安心したというか。

――尾田先生から直々に!

山里:そうなんです。本当に光栄なのですが。昔ONE PIECEの応援隊をさせていただいたことがあって、そこから連絡先を交換して。未だに「うわっ、俺尾田先生と話している」ってビックリしてるんですけど。

指原:私は直接先生とお話させていただいことは無いのですが、尾田先生がコメントで「面白くない事は面白いと言わない」とおっしゃられていたので、声の部分も大丈夫だったのかなと思う様にしています。

「どの年齢のメンバーとも盛り上がれる」二人が語る『ONE PIECE』の魅力

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――改めてお2人が感じる『ONE PIECE』の魅力について教えてください。

山里:喜怒哀楽が全てマックスになるところですね。思い切り喜べるし、思い切り怒れるし、死ぬほど泣けるしという。こんなに凝縮しているエンターテイメントってすごいなと思います。なのに押し付けがましくなくて、感動出来る。泣けるシーンは何度読み返しても、何歳になっても泣けるんですよね。尾田さんがキャラクター達に言わせているセリフは本当に素晴らしくて、キャラクターに説教してもらうというか、気付かされる事も多くて。

指原:私がいたHKT48というグループは年齢層が幅広くて、小学生の子や中学生の子と話す機会も多かったのですが、『ONE PIECE』ってどの年齢の子とも盛り上がれるんですよね。(アニメがスタートしてからの)20年間、皆の青春にぴったり寄り添っていて、皆にとっての「ハマっている物」である事がすごいなと思います。

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――特に好きなキャラクターは誰ですか?

指原:ローが好きです。中学生の頃、登場人物の名前を自分の名前に変えられる「夢小説」のサイトで、彼女の名前を“莉乃”にして、ローの彼女になってたんですよ。

山里:そんなのあったの?!

指原:違法じゃないんですよ!(笑)オリジナルの創作の小説で。ローの顔がめちゃめちゃ好きで、服装がラフな所が良いですよね。

山里:すごい、筋金入りだね! 僕はバギーですかね。道化ってやっぱりカッコいいんですよね。人を欺いてすごい地位までいっているのがカッコいいし、自分の憧れです。本作で僕が声をやらせていただいた、モデラートも、口先だけでのし上がってきたカッコ良さを感じるんですけどね。

指原:うんうん。あっ、でも大人になって考えると、サンジが好きなんです。中学生の頃は「サンジってチャラい」って思っちゃうけど、今思うとあんなに優しくて素敵な人いない! だから今付き合うならサンジですね。って、付き合うならという話になっていますが(笑)。

山里:キャラクターが魅力だから考えちゃうんだよね。僕は付き合うなら、うーん。ロビンかなあ。頭が良くて影のある人に惹かれるので、みんな素敵だけどロビンかなあ。みんなこうやってワイワイ話して楽しんでいるんだろうね。

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――最初の『ONE PIECE』との出会いって覚えていますか?

山里:僕は週刊『少年ジャンプ』で。連載が始まる前の読み切り作品から、ずーっと面白くて。単行本が出るまで、ジャンプのページを切ってまとめて、自分で本にしていたんです。

指原:えーっ! 何歳くらいですか?

山里:高校生の時か。

指原:かわいい~、山里少年。社会人になってからのエピソードだったらどうしようと思ったけど(笑)。

山里:安心したでしょ(笑)。その後はもちろんコミックスを買って。何度読み返しても面白いし、今僕らが見ている物を、20数年前に尾田先生は見ていたんだというのが本当に驚きですよね。

――指原さんはいかがですか?

指原:私はお兄ちゃんが買っていたコミックスを勝手に読んだのがはじまりです。お兄ちゃんがおばあちゃんの家にコミックスを置いていて、私とお兄ちゃんが年齢が離れていることもあって、「貸して~」とか言わずにこっそり読んでいたんです。お兄ちゃんがいない時にだけ読めるという秘密の楽しみで(笑)。AKB48に入って上京した時に、お金がなくて1巻から買い揃える事はなかなか出来なかったのですが、だんだん安定してきて一気に買い揃えました。

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――『ONE PIECE』は連載開始から22年ほど続いていて、アニメは20周年ですが、お2人が20年後にも続けていたい、20年後にはこう言う事をしていたいという目標はありますか?

山里:20年って難しいなあ……20年後、60歳! 今みたいに楽しい事をしていたいなと思います。今のお仕事って本当に楽しくて最高で、おいしいなって思うんです。バラエティ番組って、たくさんの方が裏で関わっていて、作家さんやブレーンが色々な事を考えてくれているのに、テレビに出ている僕たちが評価をいただけてしまう。ちゃっかりしていてすみませんね、って思ったりするんです。

指原:それは私もすごく思います。私の場合は特に、共演している芸人さん達が私をいじってくれて面白くしてくれて、私はそれを笑いすぎて泣いているだけでお仕事になっている。本当に楽しくてありがたいなと思うんです。私は楽しいことが好きなので、芸能のお仕事は離れていたとしても、楽しいことが出来ていれば。20年後ってなかなか想像出来ないんですけどね。

山里:テレビ出たりラジオやったり、こうやって好きな作品に関わらせていただいたり、そんな日々がずーっと続いたら本当に幸せだなと思います。

――お2人はこの先20年も素晴らしい活躍を見せてくださると、楽しみにしております。今日は楽しいお話をどうもありがとうございました!

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テキスト:中村梢

写真:You Ishii

指原莉乃&ブラマヨの恋するサイテー男総選挙 | 動画視聴は【Abemaビデオ(AbemaTV)】
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