多部未華子が三浦春馬と三度目のカップル役で共演。最新作『アイネクライネナハトムジーク』(9月20日公開)で、長期間交際し結婚の壁にぶち当たるリアルなカップルを演じる。「劇的な出会い」を待つ男・佐藤(三浦)と偶然出会った女性・紗季(多部)。佐藤は10年目の記念日に意を決してプロポーズをするが、紗季の反応は意外なものだった……。
今回、AbemaTIMESは「当たり前のように紗季のいい表情が出ていた」と今泉力哉監督にも言わしめるナチュラルな芝居を見せた多部にインタビュー。撮影中の思い出や自身の理想の家族像について聞いてきた。
阿吽の呼吸で倦怠期の恋人役に挑戦 アドリブだった仲直りシーン
ーー三浦さんとのお芝居、とてもリアルでした。
全体的に二人の倦怠期を描いて、ハッピーなシーンは少ないですよね。けれど紗季(多部)は佐藤(三浦)のことはどこか憎めない、ほっこりしてしまいます。
ーー三浦さんと仲直りをする印象的なシーンがありますね。「おかえり」「ただいま」を言い合うシーンもアドリブがあったとお聞きしました。
あの家の中のシーンは撮影の最後の方に撮っていて、私も現場に馴染んでいるタイミングでしたし、現場の空気感そのものがとても和やかでした。「おかえり」「ただいま」のシーンは、3、4回くらい本番を撮り、私が一番良かったのではないかなと思ったテイクが、今泉(力哉)監督も良かったと仰っていて、とても安心しました。撮りたい感情が明確な監督だったので、すごく演じやすかったです。
ーー「出会い」をテーマにした本作ですが、これまで多部さんの人生の中で印象的な出会いはありましたか?
実は「この人と仲良くなるだろうな…」という人と仲良くなってきた人生で、「まさかこの人と仲良くなるなんて!」ということがあまりないんです。なのでこれまでで衝撃的な出会いというのがほとんどないかもしれません。
ーーそれは学生時代もお仕事されるようになってからも?
そうですね。現場でよく話すようになって、今も付き合いが続いている方はそういう方が多いです。あまり芸能界に友達が多い方ではないのですが、仲良くさせていただいている小池栄子さんもそうです。初めて出会った時はまだ私も二十歳ころで、小池さんのことは「大人のお姉さんだ」という印象だったんですけど、今でもずっといい距離感で連絡を取り合っています。空気感が一緒といったらおこがましいですが、お互いに嫌な気持ちになることがないというような感じです。
ーーでは、多部さんは一目惚れするタイプですか?
一目惚れはないですね。この人と仲良くなれそうというのはありますが、仲良くなれそうだからといって自分から一生懸命話しかけるタイプではないです。
ーー時間をかけて好きになる?
なんとなく連絡先の交換をして、ご飯などに行き徐々に仲良くなっていくタイプだと思います。ですが連絡先を自分から聞いたことはないです。男性も女性も。あれ、今までどうやって仲良くなっていたんだろう(笑)。
休日は恋愛リアリティーショーを見ながらまったり
ーーお休みの日はどんな風に過ごされていますか?
最近は家でソファの上で犬と一緒に飲み物を飲みながら、Netflixでよく「テラスハウス」などを見ています(笑)。他には、酵素風呂にもハマっていて、そのためだけに出かけたりもしています。一人で行動することが多く、デパートなどをぶらぶらして家に帰ってはNetflixを見ています。かなりハマっています。(笑)
ーー他の恋愛リアリティショーも見てらっしゃいますか?
見てます!「あいのり」(フジテレビ・Netflix)や「いきなりマリッジ」(AbemaTV)も見ていて、AbemaTVさんにはお世話になっています。「オオカミちゃんには騙されない」「恋愛ドラマな恋がしたい」(共にAbemaTV)など、色々と見ていて。「いきなりマリッジ」は友達と早くやって欲しいと話しています。先日も平岩紙さんとこの話になりました。「恋愛ドラマな恋がしたい」(※若手俳優が毎話キスシーンのある恋愛ドラマの撮影をしながら本当の恋をしていく様を追いかける恋愛リアリティーショー)に関しては、「恋愛しながら演技するってある意味矛盾だよな~」などと仕事目線で見てしまいながらも楽しんでいます。
ーーでは、ご自身はキスシーンで好きになったりは?
ならないですね(キッパリ)。
ーー(笑)そうですよね。
「普通の家庭で育って良かった」多部未華子の理想の家族像
ーー映画では素敵な家庭やこれから夫婦になるようなカップルが描かれていますよね。多部さんの理想の夫婦像というものはありますか?
私の家族はすごく仲が良いんです。父と母はよく喧嘩をしているし、愚痴も言い合っているのですが、なんだかんだいつも一緒にいる。昨日も母と電話をしたのですが、「今、お父さんとスーパーにいるのー」と言っていて。私と母が新宿にいたら、「お父さんも帰ってくる時間だから、電車で一緒に帰れるか電話してみよう~」とか、なんだかんだ喧嘩しても一緒にいる、そういう関係がいいなと思います。父は飲み歩いて帰ってこないなんてことも無かったです。家で母が作ったご飯をいつもみんなで食べて、テレビを見て、そんな普通の家庭で育って良かったと思います。
ーー最後に本作の見どころをお願いします。
大きい事件があるわけではないですが、小さいことがたくさん繋がっている作品。ほっこりしたい方にぜひ映画館で見ていただきたいです。
写真:You Ishii
スタイリスト:岡村春輝 Haruki Okamura
ヘア&メイク:倉田明美(Cinq NA)Akemi Kurata(Cinq NA)
テキスト:堤茜子
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