『イ・サン』、『結婚契約』のイ・ソジンが、一癖も二癖もある家族たちと15年ぶりに故郷で暮らすことになった検事を演じるヒューマン・ドラマ『本当に良い時代』。さらに、2PMのテギョンが、若くしてふたりの子どもを持つ彼の弟役で登場し、人間味たっぷりの演技を見せている。
歴史のある静かな地方都市、慶州。優秀な高校生ドンソクは貧しい環境の中でも自信を失わず、堂々と生きていた。遊び人である父が長く家を空けていた彼の家では、母が家政婦をしながら一家の生活を支えていた。時が経ち、検事として忙しい日々を送っていたドンソクは、故郷の町への異動を命じられる。久しぶりに家族たちと顔を合わせたドンソクだったが、兄ドンタクも弟ドンヒもまともに働いておらず、彼のことを悲しませるばかりだった。さらに、裕福な家のお嬢様だった初恋の人ヘウォンを取り巻く状況も、父の急逝後、すっかり変わってしまっていた。やがて、ヘウォンがある事件の手がかりを握っていると知ったドンソクは、再び彼女と付き合い出す。
ぶっきらぼうな“ツンデレ”男をこの上なく魅力的に演じることのできるイ・ソジンが、忘れてしまいたいと思っていた故郷の人々と再会し、少しずつ心を開いていく姿を見つめるこのドラマ。苦労続きの母が、舅だけでなく、夫の愛人とも共に暮らしている家の中で起こる様々な出来事が丁寧に描かれ、ドラマの後半では、弟ドンヒの複雑な生い立ちも明らかになっていく。
このドラマで兄弟役に扮したイ・ソジンとテギョンは、その後、リアルバラエティ『三食ごはん』のシーズン１でも共演。叔父役のキム・グァンギュも加わって、仲のよい姿を見せた。イ・ソジンは、母親役のユン・ヨジョンとも、海外の街でレストランを開業するバラエティ番組『ユン食堂』を撮影しており、ドラマ『本当に良い時代』がその後の彼のキャリアにも大きく影響していることがわかる。『ユン食堂』では都会的で堂々とした素顔を見せているユン・ヨジョンが、ドラマの中では地味な衣装に身を包み、ひたすら家族のためだけに生きる母親になりきっているギャップにも驚かされる。
主人公ドンソクの高校生時代を『雲が描いた月明かり』のパク・ボゴムが演じているのも注目ポイント。デビューから間もない彼が、初恋の人ヘウォンとの初々しいやりとりを素直に演じている。
そのほか、成人したヘウォン役で『品位のある彼女』のキム・ヒソン、彼女の姉ヘジュ役で『オー・マイ・ビーナス』のチン・ギョンが出演。首都ソウルが舞台になるドラマが圧倒的に多い中、新羅時代の古都である慶州が舞台となっているのも見どころで、街のあちこちに古墳の残る趣のある街並みが、ドンソク一家のにぎやかな日常を包み込んでいる。
『本当に良い時代』はAbemaTV【韓流・華流チャンネル】にて8月28日(水)あさ8:00より放送。
テキスト：佐藤結
