2000年代初頭から駅の自動改札のIC化が普及したことによって、きっぷはもはや絶滅危惧種になりつつある。そんな中、千葉県市川市にある小湊鉄道の養老渓谷駅では、今もなおきっぷはもちろん、きっぷ切りの実作業を見ることができる。
1日にAbemaTVで放送された『Abema的ニュースショー』では、きっぷを知らない“IC世代”を代表して、20歳の番組女性ADが養老渓谷駅を訪問。まだ見ぬきっぷはもちろん、きっぷ切りの職人技に感嘆の声を上げた。
この駅で乗ることのできるトロッコ列車は子どものみならず、大人にも人気がある。駅舎を訪れた女性ADは「トトロが出てきそう」とらしい感想を漏らした。この駅にあるきっぷは券売機のアナログ版ともいえる乗車券箱に収められている。料金に応じたきっぷを駅員が取り出し、ダッチングマシーンで印字する仕組みだ。
「かたい」
きっぷを手にした女性ADは驚きの表情を浮かべると、初めてとなるきっぷ切りを体験。同駅の駅員である75歳の飛田さんに「これが改札ですか?」と問い掛けると「JRでいう自動改札。ピッではなくパチンです」と飛田さん。
パチンと切り込みを入れられたきっぷを見るなり「かわいい」「(切り口)がハートみたい」とテンションが上がる。この切り口の形は駅によって異なり、形によって乗車駅を判断するという説明受けると「今も生かした方がいい。これ、気に入りました。来た感があるもん」と興奮気味だ。
さらに女性ADは、これらのきっぷが使用後あるモノに姿を変えることにも驚いた。リサイクル業を営む名鉄協商によると、鉄道会社から回収した使用済み切符は一度工場で溶かされた後、ベンチやトイレットペーパーに生まれ変わると、鉄道会社やホテルなど法人向けに出荷されるという。
その後、番組では「次に消えそうなモノ」として、プリンターやリモコン、ブルーレイディスク、充電コード、現金などが紹介された。
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