伊藤智彦監督が、9月20日より公開中のアニメ映画「HELLO WORLD」の制作の裏側を明かした。ラスト1秒でのどんでん返しを売り文句にしている同映画について、「はたして全部を理解できたかな?」とアピールした。
9月20日に「HELLO WORLD」が公開開始したことを記念した特番が、同日にAbemaTVにて生放送された。声優を務めた北村匠海(堅書直実役)、松坂桃李(カタガキナオミ役)、浜辺美波(一行瑠璃役)に加えて、伊藤監督も登場した。
伊藤監督が「この3人はあまりてこずらなかった」と語る一方で、3人は首をひねっており、松坂は、「我々は結構苦戦した思い出が……」と苦笑いだった。とはいえ、浜辺いわく、「細かい指導はあったけど、監督は優しかった」とのこと。さらに浜辺は、監督がお蔵入りを心配するあまり収録帰りにいつも「公開まで悪いことはしないで」と声をかけていたことを暴露した。
伊藤監督は、「個性がないのが僕の個性」とクリエイターとしての素質を自己分析し、「トータルパッケージで勝負しようと思っている。見やすい作品作りを心がけている」と明かした。また、絵作りの先に声の収録を行うプレスコ方式で制作された「HELLO WORLD」だが、あまり完成図をイメージしすぎないように収録に臨んだそう。その理由について、「決めすぎると上限が決まる。ふわっとしたイメージだけにして、それをみんなが超えてくるのを願う」と説明した。
“この物語(セカイ)は、ラスト1秒でひっくり返る”とされている「HELLO WORLD」。伊藤監督は、すでに同映画を鑑賞したファンに向けて、「はたして全部を理解できたかな?」とニヤリ。「その疑問を解くために、もう1回見る必要がありますよ」とアピールした。
(C)2019「HELLO WORLD」製作委員会