25日、映画『ひとよ』（11月8日全国公開）のジャパンプレミア試写会が行われ、佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優、音尾琢真、佐々木蔵之介、そして白石和彌監督が登壇。鈴木が、俳優として生きていく決意をしたという大学時代を振り返った。
本作は一夜にして激変する家族の運命を通し、尊くも時に残酷な“家族の絆”と“究極の愛”を描くヒューマンドラマ。どしゃ降りの雨降る夜、ある家族に起きたひとつの事件。それは、母親とその子どもたち三兄妹の運命を激変させた。その夜から、心の傷を抱えたまま別々の人生を歩んだ家族は、15年後に再会。葛藤と戸惑いの中で、一度崩壊した家族の絆を取り戻そうともがき続けた先に訪れる結末とは―――。
イベント終盤、タイトルにかけてMCより「忘れられない一夜」について聞かれると、佐々木は「この仕事をやると決めた夜」と回答。当時サラリーマンをしていた佐々木だが、家業である酒蔵を継ぐかどうかという決断にせまられたといい、「『ごめん、家業を継ぐのは諦めて』って、この仕事を始めた」と当時の決断を振り返った。
この佐々木の話に鈴木も共感。「佐々木さんの話で思い出したんですけど、僕もこの仕事をやっていこうと決めた夜がありまして…」と、俳優に憧れ上京し、演劇サークルに入った大学時代を懐古。「初日の本番が終わって、フィクションの世界から解放されて。阿佐ヶ谷の50人くらいしか入らない小さな劇場でやったんですけど、そこで見送りしているときに、一番最初に出てきた人が感動して泣いていたんです。それを見て、『これを一生の仕事にしよう』と決意しました」と、人生を変えた一夜について語った。
この話を受け、白石監督は「『フル・モンティ』ですか？」とそのときの題目について質問。鈴木は「『フル・モンティ』ではないです（笑）」と否定しつつも、「『フル・モンティ』を大学の講堂でやって素っ裸になったこともあるんですけど」と、別のタイミングで男性ストリッパーを描いたコメディである同作を自身で企画・演出して演じたことがあると説明した。
鈴木といえば、映画『HK／変態仮面』などで見事な肉体美を披露しており、“脱ぎ”のイメージも強い。「当時から脱ぎたかった？（笑）」といじる白石監督に、松岡も「 仮面？仮面？」と便乗しニヤニヤ。鈴木は「今回は脱いでないから！脱ぐのが当たり前みたいに言わないでくださいよ！（笑）」とそういった趣味はないとアピールしつつも、『フル・モンティ』のエピソードも披露。
「学園祭で英語科だったので、英語劇をしていたんです。大使館の人とかも『今年はどんなシェイクスピアが観られるんだろう』ってスーツを着てくるんですけど。そこで始まったのが男性ストリッパーの話で。最後みんな脱ぐっていう（笑）」
このエピソードに会場が沸くなか、鈴木は「今の話で思い出したんですけど…一番最初にした芝居の役は坂本龍馬でした」と突然の告白。NHK大河ドラマ『西郷どん』で主人公・西郷隆盛を演じたことが記憶に新しい鈴木の運命すら感じるエピソードに、共演者や観客からは驚きの声が上がり、音尾は思わず「西郷さんにあきたらず坂本龍馬も狙ってるんですか！？」とツッコんでいた。
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