韓国で「ただ頭がよいだけではなく、話術に優れ、ユーモア感覚を持っている」男性を指す時に使われる“脳セク(=脳がセクシー)”という言葉。工学部出身という経歴を持つ『おひとりさま~一人酒男女~』の俳優ハ・ソクジンはその代表とも言われ、様々なクールな魅力を発揮してきた。胸キュンラブコメディ『1%の奇跡~運命を変える恋~』では、そんな彼が少年のような初々しさを持つ“大人かわいい”キャラクターに扮し、それまでのイメージとのギャップを存分に利用しながら、視聴者をときめかせてくれる。
ある日、授業中に倒れている老人を見つけた小学校の教師ダヒョン(チョン・ソミン)は、急いで彼を病院に運び、親身になって世話をする。彼女は気づいていなかったが、その男性は財閥として知られるソンヒョングループを率いる会長イ・ギュチョル(チュ・ジンモ)だった。ダヒョンの人柄に感動したギュチョルは、彼女と結婚した孫に自身の財産を相続させると宣言。彼の孫で、グループ内のホテルを経営していたジェイン(ハ・ソクジン)は、仕方なく、ダヒョンとの“契約交際”を始める。
03年に制作された『1%の奇跡』をリメイクしたこのドラマ。オリジナル版では、デビュー間もないカン・ドンウォンが主人公に扮し、フレッシュな魅力を発揮していた。一方、30代半ばのハ・ソクジンが同じ役に起用されたリメイク版は少し落ち着いた雰囲気で、大人が見ても共感できるシンデレラ・ストーリーとなっている。
お互いに、「この人とだけは絶対につきあえない!」というふたりが出会うというのはラブコメディの“お約束”。『1%の奇跡~運命を変える恋~』では、それぞれ違った目的のために嫌々デートを重ねていったふたりが、少しずつ本当の恋人になっていく変化を見守るのが楽しい。ハ・ソクジン演じるジェインは部下たちが恐れをなすほど神経質で完璧主義の仕事人間だったが、ダヒョンと付き合うようになってからは、寝る前に電話をしたり、公園に遊びにいったりという“普通”の恋愛の喜びに目覚めていく。黙っているとちょっと怖い顔に見えてしまうこともある彼が見せる、「こんなにロマンティックな面があったのか!」と驚いてしまうほどの甘い演技に注目してほしい。
一方、目の前に困っている人がいたら助けずにはいられないダヒョン役は、『イニョプの道』(14)や『明日もスンリ!』(15)のチョン・ソミン。「教師をするほどの知識もないし、誰かに教えることも上手くできないけれど、ドタバタした性格はダヒョンと似ているかも」と語る彼女の、しっかりしているようで、どこかとぼけたキャラクターもかわいい。
『幽霊が見える刑事チョヨン』(14&15)や『じれったいロマンス』(17)のカン・チョルウ監督による明るく軽快な演出も気持ちよく、「誰かを好きになり、その人から愛されること」の素晴らしさが心に染みるラブストーリーだ。
AbemaTV【韓流・華流チャンネル】では『1%の奇跡~運命を変える恋~』1話~7話までを10月12日(土) 14:25~より一挙配信。
テキスト:佐藤結
▶10月12日(土) 14:25~契約恋愛をすることになった男女の胸キュンラブコメ『1%の奇跡~運命を変える恋~』