若者はテレビ、そしてニュース番組を見なくなったのだろうか。MMD研究所×テスティーによる調査結果では、テレビのニュース番組は10代・66.3%、20代・59.5%と、インターネットと比べても情報ソースとして決して低くはないことがわかる。
実際、AbemaTV『AbemaPrime』のスタジオに来てもらった18~24歳の若者たちからは、「即位礼正殿の儀」「東京五輪マラソン札幌開催」「西田局長ナイトスクープ降板」「児童虐待」「ラグビーW杯」など、それぞれに時事問題への興味関心が語られ、「朝起きてテレビをつけて、身支度をしながら時計代わりに見ている」「テレビのニュースで見て気になってアプリに飛んだ」「朝の情報番組は準備をしながら見ていたり、家に帰ってから夕方に時間がある時に夕方のニュース番組を見たりはする」といった声が上がった。
愛知淑徳大学の富樫佳織准教授は「“若者はテレビを見ない”という捉え方をしてしまいがちだが、まだまだ全世代において強いメディアだ。どちらかといえばセカンドスクリーン、つまりテレビを見ながらツイッターをやっているということが特徴的で、最近の博報堂の調査では、それがサードスクリーンになっているという。テレビをつけて、スマホでSNSをやって、さらにタブレットでYouTubeを見ているということだ。大学生と接している私もすごく腑に落ちる。なぜそのようなことをするのかと言えば、テレビだけをずっと見ていて、面白いことがなければ、時間を損した気になるからだという。いわば入口をたくさん作りつつ、関心のあるものをどんどん見ていく。そこが一つに絞ってしまうことで“最後まで見たけど何もなかった”という事態を回避している。時間を有意義に使いたい、有意義な情報だけ欲しい、という具合に、“有意義”というキーワードとして大学生たちかは良く聞かれる」と解説する。
フリーアナウンサーの小島慶子氏が「では、テレビの情報番組が何とか視聴者をテレビの前に留めておこうと演出していることについてどう思うか」と尋ねると、井上倫さん(20歳、学生)は「映画は観たいと思って行っているので、2時間それだけでも構わない。テレビのニュース番組も、ニュースがみたいのであって、“最近、これが美味しんです!”みたいな話題はないほうがいい(笑)」と話していた。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)
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