24日、映画『カツベン!』の “大ヒット出式”が東京・浅草寺内の映画弁士塚前で行われ、成田凌と周防正行監督が登壇した。

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 周防監督が今回選んだテーマは「活動弁士」、通称“活弁(カツベン)”。サイレントのモノクロ映画に楽士の奏でる音楽と共に、独自の“しゃべり”で観客を引き込む七色の声を持つ天才的な活動弁士の主人公には、本年度アカデミー賞新人俳優賞を受賞した成田凌が抜擢。「声」にまつわる壮絶なオーディションを勝ち抜き、映画初主演に挑戦する。ヒロインには若手最注目の黒島結菜。さらに永瀬正敏高良健吾井上真央音尾琢真竹野内豊池松壮亮、成河(ソンハ)、酒井美紀など周防組初参加の面々に加え、竹中直人、渡辺えり、小日向文世山本耕史ら周防作品おなじみの実力派キャストたちが集結。今まで自ら脚本も手がけてきた監督が、長年周防組の助監督をつとめてきた片島章三氏が書いた脚本にほれ込み、自身初となる自らが書いていない脚本の映画化へ挑戦する。

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 独自の語りで無声映画をより魅力的に伝える活動弁士のように、周防監督自らが全国47都道府県をその足で訪れ、自らのしゃべりで映画『カツベン!』の魅力を伝えることを目的に始まった全国PRキャンペーン「周防正行の日本全国しゃべくり道中」。6月12日の北海道を皮切りに、延べ134日間、合計300以上もの媒体の取材を受け、同日の大ヒット出陣式をもって周防監督は遂に全国制覇を達成した。

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 浅草寺の本殿にてご祈祷をしたのち会見会場に現れた成田と周防監督。初めに映画弁士塚について聞かれると周防監督は、「初めて来ました。クランクイン前に来るべきでした。反省しています」と冗談を交え、和やかなムードでイベントはスタート。また、弁士塚に刻まれている名前について聞かれると成田は「徳川夢声さんは台本にも出てきていたので知っています!生駒雷遊さんも」と話し、続けて周防監督は「徳川夢声さんと同じく新宿にある武蔵野館でスターだった山野一郎さんのひ孫さん、椎名慧都さんは劇中のオリジナル無声映画『火車のお千』でヒロインとして出ていただいてます。だからこの弁士塚前でこのようなことができるのは大変光栄です」と映画弁士塚との深い繋がりについて話した。

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 そんな本作『カツベン!』を伝えるべく、47都道府県、300以上の媒体の取材を受けきた周防監督、その感想について聞かれると、「取材してくれたメディアの皆さんも、映画を見てからインタビューしてくれているので、映画の内容を深く話せて、しっかりと(本作を)観てくれているなと感じます。また活動弁士という職業に注目して、『カツベン!』という題名をつけた責任を持って話しました」と答えた。その話を聞いた成田は、「監督には本当に感謝です!これからは一緒に取材を受けたり、(PR活動を)回っていくことが多くなると思うのですが、改めて気を引き締めてやらないといけないなと思っています」と意気込みを話した。

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 また周防監督は成田演じる俊太郎について、メディアからどのような声があがっていたか聞かれると、「本当に成田くんの活弁は上手!と褒めてくれていました。皆さんカツベンという喋り、話芸をしっかり感じ取ってくれてます。私は、成田くんの稽古の時から知っているから上達具合が本当にすごく感じるけど、スクリーンで見ただけでもその素晴らしさが伝わっていて、すごく嬉しいです。活動弁士という仕事の魅力をしっかり伝えられる映画になりました」と話し、成田は「最初の二ヵ月、活弁が上達するまでは練習をしているときがすごくしんどかったですけどね(笑)」と話を挟みつつ「ただ、映画を観てくれた古舘伊知郎さんに褒めていただけたのがすごくうれしかった。プロレスの実況もまさに現代の活弁ですもんね。と自信を覗かせた。

 また日本全国どこを回りたいか聞かれると、成田は「地元・埼玉にひたすら行きたいですね。埼玉中心に、MOVIXさいたまとか、あとはNACK5(ナックファイブ)にやっぱり出たいですね!だから埼玉を中心に行けるところは全ていきたいです」と回答。すると監督からは「僕はナックファイブ出ました!」と答え、成田は「え、ずるい!僕こそが出なきゃじゃないですか!」と驚いていた。

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 終盤に差し掛かると、周防監督が実際に47都道県を回る際に着ていた法被を、監督から成田へバトンタッチ!法被に袖を通した成田は、「これには日本全国をまわったエネルギーがつまっているので、気を引き締めていきます!」と改めて意気込んだ。さらに「俊太郎は活弁が好きで好きたまらないという人間で、人の活弁のマネをしながらもオリジナリティを探していく青春映画にもなっています。自分もまだ役者としてのオリジナリティを見つけられていないなと感じているので、自分なりのオリジナリティを探すこの作品は自分に重なるところがあって、そこが魅力です。それを伝えていきたいです」と本作の魅力を説明。周防監督も「活動写真、映画の魅力について考えて作った作品でもあるので、映画はここから出発したんだと伝えていきたいです!」と話し、大ヒット出陣式は幕を下ろした。

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(c)2019 「カツベン!」製作委員会

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