元国税局マルサ(東京国税局査察部)として13年の活動実績があり、現在は税理士として活動する浅地文雄氏が、お笑いコンビ・チュートリアル徳井さんの所得隠し・申告漏れについて言及。「現在のところ国税局が考える脱税には、当たっていない」との認識を明かした。
26日、吉本興業所属のお笑いコンビ・チュートリアルの徳井義実さんが、所得隠しと申告漏れによる責任を取る形で活動自粛を発表した。徳井さんは自身が設立した会社において2018年までの7年間で約1億2000万円の申告漏れがあったこと、再三の督促にも応じることなく3年ずつまとめて支払った結果、銀行預金口座を差し押さえられていたなどの過去。さらに2009年からの社会保険未加入なども明るみになっている。
この件について電話インタビューに応じた浅地氏は、「当たっていない」理由について「脱税というのは犯罪だ。犯罪というのは裁判所で裁かれるもの。国税局の査察官が検察官に告発して、検察官が裁判所に送って罪が確定するというのが流れだが、今現在、査察官(マルサ)の方で動いているという報道は全くない。つまり、脱税ではなく、一つの義務違反だ」と説明すると「行政上で何らかの措置を受ける可能性はある」と補足した。
その一方、「法人が3年間も税金を支払わずに放置することがあり得るのか」という問いに対しては「社会的地位がある方、客観的に見て大きく活動している方が3年放っておくという事例はそうそうない」と驚きを隠せない様子だ。
今後の展望について浅地氏は「徳井さんの場合、税額で1億円を超えたということにはなっていない。仮に超えてくることになると、無申告であったとしても税制法違反、懲役、罰金などのいわゆる刑事犯罪に繋がってくる可能性はある」と指摘した。(AbemaTV『Abema的ニュースショー』より)
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