8年前、カンボジア国籍を取得したお笑い芸人でランナーの猫ひろし(42)。2016年のリオ・オリンピックに男子マラソン・カンボジア代表として出場。今年6月には、カンボジアの首都・プノンペンで行われたハーフマラソンの国際大会で2位になった。
今やカンボジア国内のトップランナーとなった猫をAbemaTV『AbemaMorning』は取材。“新たな母国”について話を聞いた。
カンボジアの人口は約1600万人で、面積は日本の約半分。猫は「物価が日本の8分の1なんで、日本と比べたら貧しい国ですけど、でも皆さん心が豊かなので優しいですし、居てすごい楽しい所」と話す。また、普段からアンコールワットで走っているそうで、「すごい大きなお寺なんですけど、特に朝日見たりとかするのは最高ですね。カンボジアの現地ガイドさんからは、アンコールワットの周りに行くと猫ひろしに会えるよって言われてる。新名所みたいになっている」という。
カンボジア国内での認知度も上がってきたという猫だが、現地の人々は今、ある日本人スターに夢中になっているようだ。
「サッカー元日本代表の本田圭佑さんがカンボジアの代表監督に就任して。本田さんはカンボジアでもすごい人気だったんで、そのスーパースターがカンボジアの監督になったということで余計本田フィーバー。本田、本田。猫のネの字もないですね(笑)」
そんな猫は、今月末から始まる東南アジア競技大会への出場が決まっている。そのレースで表彰台、かつカンボジア代表選手の中でトップになれば、東京オリンピック出場の夢がぐっと近づく。
猫を9年以上にわたり指導してきた伊藤喜剛コーチは「年々走る技術も高くなってきて、あと一番大事なのは気持ちなので。いろいろな選手を見ていますけど、一番ズバ抜けて『オリンピックに出たい』『速くなりたい』という気持ちは強いですね」と分析する。
猫は最後、東京オリンピックへの思いをこう語った。
「『おもてなし』で決まったじゃないですか。あの時もう僕カンボジア人だったんですよね。東京に決まった時、本当に運命だなって思いました。多分1人じゃここまで来られなかったと思うので、それは“猫の恩返し”。僕が走ることで笑ってくれる人が沢山いると思うんですよね。絶対盛り上がると思いますし、やることきちっと後悔なくやって、その上で走れればいいなと思います」
(AbemaTV/『AbemaMorning』より)