18日深夜、AbemaTV（アベマTV）で、『スピードワゴンの月曜The NIGHT』#176が放送。ピン芸人で怪談師の石野桜子が語った“恐すぎる友人”のエピソードに、スピードワゴン・小沢一敬、井戸田潤が凍りついた。
今回の放送では、心霊現象ではない怪談の新ジャンル「幽霊ではない、人が恐いヒトコワ話」と題し、「ヤバい人間」「恐ろしい人間」にまつわるエピソードを4人の語り手が披露した。
石野が語った“最恐ヒトコワ話”のタイトルは「Yちゃんのお見舞い」。石野は「実は、精神疾患を患っている」「精神3級」と精神障害者保健福祉手帳を交付されていることを明かし、しかも30～40代は芸人を辞め、閉鎖病院に入る重篤な時期があったと告白した。
入院中は外とのつながりはほぼ無く、母親しか見舞いに来ないような状態だったそう。唯一、外とのつながりを感じていたのは、病院の公衆電話から自宅の留守番電話の録音を聞く時のみだった。そんなある日、留守番電話に、10年以上会っていない中学時代の同級生・Yちゃんから、同窓会の誘いのメッセージが。石野は「行けるわけがない」と思い、せめて返事をしようと、Yちゃんに電話を掛けた。
するとYちゃんは「返事だけでも嬉しい」と石野の電話を喜んでくれたそう。Yちゃんの明るい声を聞いているうちに、石野はすっかりほだされてしまい、精神を病んで入院していることを明かした。
「閉鎖病棟に入院」という言葉を聞いたYちゃんだが、明るい声のまま「お見舞いに行きたい」と申し出が。石野は「あざ笑ってネタにしたいだけかも」と葛藤しつつ、会いたい気持ちが勝り、申し出を受け入れることにした。
お見舞いに訪れたYちゃんは、ほがらかな様子で「桜子ちゃん、久しぶり」と挨拶。優しい言葉をかけてくれたYちゃんに、石野はすっかり心を許し、自分のことを「全部言いたい」という気持ちになったそうだ。
石野が「閉鎖病棟にいないと、勝手に死に向かってしまう」と語ると、Yちゃんは「そんなの誰だって思う。死にたいって思うくらいええやん」とバッサリ。石野はその言葉に救われたそうだ。
Yちゃん自身は「死にたい」と思ってしまった時、日記をたくさん書くのだそう。遺書みたいな内容や、死にたいランキング、死ぬ前にやっておくべきこと、悪口などを書き出すと、「いつの間にか笑けてくる」と石野に言い、「いま、ここで書こうよ」と提案。石野とYちゃんは紙を広げて、中学時代のようにキャッキャと笑いながら紙にしたためていった。石野は「中学の放課後みたいだった」「その時は、いま思っても本当に楽しかった」と語った。
面会時間が終わってしまったため、Yちゃんは「いま書いたことをまとめて、手紙で送ってほしい」「退院したら会いに来て」と、その日は帰ることに。石野は約束通り手紙を出し、Yちゃんからは、「届いたよ」という留守番電話のメッセージが入った。
退院した石野はYちゃんの自宅を訪れ、その時も和気あいあいとした楽しい時間を過ごしたそう。Yちゃんから「泊まっていきなよ」と言われ、石野もすっかりその気になったという。
しかしトイレを借りようとドアを開けると、ドアを間違えたのか、違う部屋が目の前に。石野はその部屋で、石野が送った手紙、そしてYちゃんとの2ショットだったはずなのに、切り取られて石野の部分だけとなった写真が飾られているのを発見してしまった。しかも、全く知らない若い女性の写真も同じように切り取られ、女性が書いたと思われる手紙とともに飾ってあったそう。石野は「言いようのない違和感が腹の底から沸いてきた」「私も自分の写真を飾りたくないけど」と理由を必死に考えたが、モヤモヤは消えなかった。
Yちゃんから「見た？」と聞かれた石野が、とっさに「見てないよ」とウソを付くと、Yちゃんは「フウン」と意味深な表情。石野は「たとえ病人の被害妄想であったとしても、恐怖感がぬぐえない」と思い、鞄を手に「具合悪くなってきたから、やっぱりきょうは帰るね」と立ち上がった。
するとYちゃんが鞄を掴み、「なんでよ！全部用意してたのに」と激昂。石野は逃げるように部屋を出た。 中学時代の同級生にいろいろ話を聞いてみたところ、Yちゃんから同窓会の誘いなどなく、しかもYちゃんの周りで自殺者が数人出ていたことが発覚。後に石野は、入院中に書かされたものが、自分の遺書としても使える可能性に気づいたという。
話を聞いた井戸田は「めちゃくちゃ恐いじゃん……」と頭を抱え、小沢は「こっわ……」「ゾクゾクが止まらない」とおののいた表情。Yちゃんの「全部用意してたのに」という発言について、小沢は「もしかしたら、首吊り用のロープとか？」と推理を巡らせた。
Yちゃんはなぜ写真の石野の部分だけを飾っていたのか。石野が泊まったらどうなっていたのか。Yちゃんの周りで自殺者がたくさん出ている理由は？ など、真相がわからないところが、恐怖心を倍増させるエピソードと言えそうだ。
