今年も数多くの「異世界」アニメが放送された中で、人気を博し、さらには第2期・第3期の制作も発表されているのが「盾の勇者の成り上がり」だ。アイドルグループ、=LOVE(イコールラブ)のアニメ好きメンバー・野口衣織は、自分が好きな「異世界もの」さらには「勇者」という言葉に引き寄せられて見たものの、その重みのある話に心を奪われた一人だ。「こんなに精神的なダメージが大きいアニメだと思っていなくて…ノーガードでした」という本作について、改めて話を聞いた。
―2019年に放送された「異世界」アニメの中で「盾の勇者の成り上がり」を見た率直な感想をお願いします。
野口 しんどかったです…(小声)本当に衝撃を受けたので。「盾の勇者」が、こんなにも精神的なダメージが大きいアニメだと思っていなくて、ノーガードだったんですよ。私の好きな異世界ものだし「勇者」って書いてあるから、私はその言葉だけでそそられたんですよ。絶対、好きな作品だと。これは平常心で見られるアニメかなと思ってパッと見たら、全然違って(笑)見た瞬間、「うわっ!」て、やられたんですよ。
―勇者であるにも関わらず、異世界の人々に対して絶望をするというストーリーです。
野口 盾の勇者である、岩谷尚文がちゃんと強くなったというか、世界を嫌ってくれたのがよかったです。勝手に異世界に送られて、盾の勇者って言われて頑張ってきたのに、急に突き放されて…。ズーンと下の方に行って、そこで病んだけれど、でも強くなってくれたのが救いでした。ラフタリアちゃんが来たことで、旅をする尚文にもやっと信じられる子ができて。でも、それをまた踏み潰すような槍の勇者が来て。どんどん強くなる瞬間が見られて、親の気持ちみたいでした。私も子ども生んだら、こんな災難に見舞われながら大きくなるのかな、とか思いながら見てました。ちょっと大げさですけど(笑)
―主人公の精神的な成長がすごく描かれている作品でもあります。
野口 尚文が最後の方に、すごくポジティブなセリフを言っていたんですよ。おれはおれの生き方をする、みたいなこと言ってくれて、それがすごくうれしくて、本当に涙が出てきたんです。あんなに世界を嫌って、みんなを恨んで、自分の体を傷つけるくらいの能力を手に入れちゃって。憎しみしかなかったのに、いろんな人と出会って、最後はこんなにポジティブで前向きで明るいセリフを言うようになった。周りの人、全員と仲良くなるとまではいかないけど、尚文にとっては最大限にポジティブな言葉。成長した姿を見られて、すごく安心できました。アニメが終わったころにはすごく感動して、「なんでこんなに尚文のことを考えているんだろう」と気にしちゃったし、訴えかけられるアニメでした。
(c)2019 アネコユサギ/KADOKAWA/盾の勇者の製作委員会
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