「大阪にとっては本当に迷惑。国会議員の意識が低すぎる」橋下氏、IR業者から花が贈られてきた経験を告白
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 14日、IR担当や国土交通省の副大臣だった衆議院議員の秋元司容疑者が再逮捕された。秋元容疑者は中国企業から賄賂として現金300万円を受け取った罪で起訴され、別の収賄容疑でも再逮捕された。また、賄賂が渡ったとされる前日、贈賄側が現金1500万円を小分けにして国内に持ち込んでいたことがわかった。弁護人なでによると、秋元容疑者は、これらの容疑を否認しているという。

 16日のAbemaTV『NewsBAR橋下』に生出演した橋下徹氏が、自身の経験も交えてこの問題に切り込んだ。

 「僕がIRの誘致をやっていた当時、大阪では、特にカジノの問題についてはむちゃくちゃ厳しく対応をしていたし、“接触ルール”を作った。視察の意味も含めて、シンガポールのマリーナ・ベイ・サンズに家族で行ったことがある。最初は“招待する”という話もあったが、危ない危ないと断って、お金は全て自分で払った。こっちは大阪市長だったから、向こうはそういうスタンスで来る。でも、ここは絶対に線を引こうと。それでも一泊15万か、20万くらい。うちは家族多いから3部屋取らないといけない。“え~!”と思ったんだけど(笑)、“正規料金にしてください”といって払った。今回の問題が起きてから、改めて帳簿を調べ直して、食事からなにから全部自分で払ったことを確認した。金額が安くなっていた、という議論がもしかしたら出てくるかもしれないけれどね。

 それでも大阪が誘致で先頭を走っているから、去年の年末には辞めた身分の僕にバリバリのIR系の業者から花が送られてきた。危ないから、すぐに返した。松井さんと吉村さんのところにも、すぐに政治家が連絡してくる。“松井さん、気にくわないところ(業者)どこ?”みたいな。そういうものはないし、「公表しますよ」と言ったら電話がかかってこなくなった。

 これから提案を受けて審査するが、どこの業者の案かは全て伏せた状態で点数を付けていくんだし、業者とは絶対に個別に会わない。会ったとしても役所の中で、複数の職員が立ち会っている場だけだと決めている。それは職員も同じ。しかし、どうも維新の会の方にもパーティー券を買っていたというような話も出てきているし、下地(幹郎)さんも政治資金収支報告書に載せないお金をもらっていたということで離党した。こういうことがあってはダメだよ。ちょっと国会議員の意識が低すぎる。

 そもそも大阪でこういう対応をするようになったきっかけは、万博記念公園にあったエキスポランドの閉園後、僕と松井さんとで国立から府立の公園にしてもらい、その跡地に賑わい施設を持ってこようとしたときの経験があったから。僕としては、パラマウントのテーマパークを持ってきて、USJと競い合わせたいと思った。するとUSJの社長が新年の挨拶ということで知事室に乗り込んで来て、大喧嘩になった。“ユーの考え方は間違ってる!”みたいなこと言われたから、僕も“ゲットアウト!”と返して(笑)。最終的には公募審査でパラマウントは落ちた。僕の思いとは別に、ちゃんと公正になるような仕組みでやったということだ。

 だから有罪前提で話すわけにはいかないが、今回のことは大阪にとっては本当に迷惑。僕が10年がかりで取り組み、その後は松井さんと吉村さんが頑張ってくれて、法律もできて、ぺんぺん草が生えて本当にどうしようもなかった300ヘクタールの埋立地に、いよいよIRの計画が進んでいくなというときだったからね。菅官房長官は今回の問題とIRの問題は別だと言っているし、僕もその立場だけど、いくら推定無罪だと言っても世論は見直しをすべきだという意見が多数を占めてしまっている。僕の実感では大阪の世論はまだ賛成の方が上だし、来てくれたら良いと思っている。ただ、仮に沖縄が手を挙げたら、“僕らは引こう”って、松井さんとは言っていた。やっぱり米軍基地の負担をお願いしているんだし、沖縄の活性化は日本のためになるから。だけど玉城知事はやらないっていっている。そこは勿体無いと思っている」。(AbemaTV/『NewsBAR橋下』より)

▶映像:橋下氏による時事解説

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