映画『Fukushima50』のワールドプレミアが26日都内で行われ、俳優の佐藤浩市(59)、渡辺謙(60)らが出席した。
この映画は、東日本大震災により津波の被害を受けた福島第一原子力発電所の作業員が、メルトダウンを防止するために尽力した姿を描いている。佐藤は本作について、「暗い劇場の中で、とても辛い映像を強いらなければならない、そういうカットやシーンがあるわけです。被災された方、被災された方をご家族やお友達に持つ福島の方や宮城の方々に見ていただくというのは非常に恐怖でもあるんですけど、でもそれを乗り越えてエンディングまで見たときに必ずや何か残る、そういう風な映画だと思って僕らは福島に持ってきました」と思いを語った。
また渡辺は、「当時高校生だった方が今テレビ局のアナウンサーになって、この映画を見て僕たちにインタビューに来てくれたんですけど、やっぱり津波のシーンを見たときに体の震えが止まらなかった、途中で退席しようかと、心が折れそうになったけど最後まで見ようと思ったと。若い世代の子達が抱いていた、この震災や事故は一体なんだったのかっていう点を初めて知ることができたと。当時はテレビもパソコンも携帯電話もうまく見れない状況で、いろんなニュースが噂を含めて飛び交っているなかで、この映画を見て真実がわかりました、本当にありがとうございますっていう言葉をいただいたときには、誇りと、この映画を届ける自信をいただいたような気がします」と感慨深そうに話した。
佐藤は渡辺との共演について、「映画を観ていただくとわかると思うんですけど、ほとんどご一緒のシーンはなく、後半ちょっとだけあるんですけど。出所出自は違ってもほぼ世代は一緒、一個違いのなかで何十年もこの世界でものづくりやってるっていう思いですよね。はらからって言うと安っぽいですけど、でもやっぱりそういうところの関係性が役の中でも一緒だったと思います」と振り返った。
(AbemaTV/『AbemaNews』より)