総合プロデューサー・秋元康によって、2016年12月24日に誕生したデジタル声優アイドルグループ「22/7」(ナナブンノニジュウニ)。キャラクターがそれぞれバーチャルアイドルとして動画の投稿を行なっているほか、ライブパフォーマンスをはじめ、活動の幅を広げている。
2020年1月からはテレビアニメ『22/7』が放送され、ついに3月29日の放送で最終回を迎える。これまで約3年間キャラクターと寄り添ってきたメンバー達の今の想いとは? 西條和(滝川みう役)、海乃るり(戸田ジュン役)、白沢かなえ(丸山あかね役)の3人に話を聞いた。
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(左から戸田ジュン役・海乃るり、滝川みう役・西條和、丸山あかね役・白沢かなえ)
【インタビュー前編】
アフレコは「どんなライブよりも緊張」 秋元康プロデュース「22/7」異色の声優アイドルがついにアニメ化
■絶賛放送中のアニメ『22/7』 西條和&海乃るり&白沢かなえインタビュー
――実際にアニメ『22/7』のアフレコをしてみて、いかがでしたか? やはり緊張が大きかったのでしょうか。
西條:私はアフレコが終わった日はもう疲れ果てて、何も考えられないまま寝ていました(笑)。
海乃:今回、ナナニジ以外のキャストさんとご一緒したのが初めてだったんです。とても緊張して、だいたい3、4話くらいからやっと自分のペースで声が出せるようになってきた感覚です。
白沢:私もそのくらいですね。4話が藤間桜ちゃんメインのお話で、それから“お当番回”が続いていくのですが、自分のお当番回以降は担当するセリフが減るので、そこからちょっと客観的に見られるようになっていきました。
西條:私は最初がお当番回で「3話までとりあえず頑張ろう」って思いながら演じていました。ほぼしゃべりっぱなしの回もあって、しゃべりっぱなしのときはずっと同じマイクの前にいて他のメンバーが動いてくれたんです。でも、他の子の当番回では「うん」と一言発するだけでも「どこのマイクに入ろう?」ってタイミングが難しかったのを覚えています。
――しゃべりっぱなしでも、一言だけでも難しいというのはアニメならではですよね。他にアフレコで印象に残っていることはありますか?
海乃:共演者の方からいろいろなことを教えていただけて、本当にありがたいです。現場にいらっしゃった先輩声優さんが「私も昔は先輩の台本を見せてもらって勉強していたんだ」って教えてくれて、次にその方にお会いしたときに「私も見せてもらいたいです」ってお願いして、台本を見せていただいたんです。台本の書き込みの仕方など、すごく勉強になりました。
白沢:私はあかねちゃんのお当番回で、幼少時代も演じたのですが、実はこのシーンにはたくさんのアドリブが入っているんです。成長したあかねちゃんは「ん?」や「あっ」などの短い言葉のアドリブがあったのですが、幼少時代はそれまでとは違うアプローチになって。どうやったら幼少期を自然に演じられるか研究して臨みました。
本番は他のキャストさんの演技が本当にすごくて。ナナニジ以外の皆さんも良い意味で引っ張っていただき、音響監督さんにも「良かったよ」と言っていただけてうれしかったです。一回の現場が家でやった何時間の練習に勝って、現場ってこういうことなんだと実感しました。
西條:私はモノローグが多くて、ただひたすら一人で話しているシーンが続いたんです。ストーリーが進むにつれ、徐々に妹やお母さん、メンバーと交流するようになってきて。音響監督さんにも「実際に皆と絡むと演技が変わるね」って言っていただけて。メンバーや共演者の方々の力って本当にすごいなって思いました。
海乃:回を重ねるごとにたくさんのことを学べて「もっとこういう自分になりたい!」ってどんどん思えるんです。そういう話をメンバーともいつもしていて、最初は不安もありましたが、今すごく楽しいです。
■「首を自分の手で締めながら…」アニメを通して声優としても成長
――全てが見どころだと思いますが、演技が大変だったシーンや苦労したシーンはありますか?
海乃:私が演じる戸田ジュンちゃんは子供っぽいキャラなので、その子供っぽさを「どう演じればいいのだろう?」と思っていたときに、あかねちゃんの回でのかなえの演技を観て「これだ!」って思ったんです。子供らしい可愛らしさがあって、転んでしまう部分の演技もすごくリアルで。
白沢:転ぶシーンは何度もリテイクさせていただいたので……(笑)。最初は「転んだときのリアルな声ってどんなのだろう?」って分からなくて、首を自分の手で少し締めながら「う゛っ」っていう声を作ったんです。私は逆にジュンちゃんの可愛らしさを参考にしていたので、るーりーにそう言ってもらえて、すごくうれしい!
あと、印象に残っているのが、第5話で麗華ちゃんを説得する回があって。そこがあかねちゃんの初めての長台詞だったんです。普段は感情を見せない合理的なあかねちゃんですが、誰かを説得することができるんだって、そこですごい感動して。自分が演じているキャラクターではあるのですが、麗華ちゃん共々あかねちゃんのことを愛しいなと思いました。
西條:私はジュンちゃんが皆の仕事をやってくれて、皆が「大変だったでしょ」ってねぎらったとき、ジュンちゃんが「本当に楽しかった!」って言ってくれたシーンが本当に好き。
るりるりの言い方が好きすぎて、本当はリテイクって何度もやったらダメなんですが、もっと聴いていたいから「もっとやって!」って思っちゃいました(笑)。アニメではやく観たいシーンの一つです。
白沢:私も推しメンはジュンちゃんですね。過去の話も一番好き。最初の咳のシーンが本当につらそうで「私がジュンちゃんを助けてあげたい!」って思ったぐらい。過去があって今の明るさがあるというか……本当に大好きなキャラクターです。
海乃:そう言ってもらえてうれしいよ~! ありがとう!
――ありがとうございます。最後に応援しているファンの方へメッセージをお願いします。
海乃:アニメをきっかけにもっとジュンちゃんと、ナナニジのメンバーを好きになってもらえたらうれしいです! ジュンちゃんが好きな方だったら気になっているであろう、彼女の過去や、なぜ座右の銘が「人生は遊園地」になったのか、アニメでは明らかになります。
3年以上待ってくださった方も、最近知ってくださった方も、応援してくれてありがとうございますという気持ちでいっぱいです。これからももっと楽しいことをしていきたいので、よろしくお願いします!
白沢:アニメが放送されるまで、キャラクターのことがよく分からなかった方も多いと思います。アニメの中で、キャラクターそれぞれの性格や考え方を知っていただくのが楽しみです。声を含めてこのキャラクターが好きとか、この子が推しメンって言っていただけるように私たちも頑張ります。
西條:静止画だけの状態でも「みうちゃんが好きだよ」って言ってくださる方がたくさんいて、そんな皆さんに動いているみうちゃんをたくさん観ていただいて、もっと好きになっていただきたいです。これからもよろしくお願いします。