大ヒット異世界系アニメ作品をクロスオーバーさせたコメディアニメの第2弾「異世界かるてっと2」が、1月14日より各局で順次放送中だ。同アニメにクロスオーバーで登場する作品の一つ、「Re:ゼロから始める異世界生活」から主人公・スバル役を演じる小林裕介とエミリア役を演じる高橋李依にインタビュー。数々のパロディが繰り出される「異世界かるてっと」シリーズの舞台裏を聞いた。
―第1期でお気に入りのシーンはありますか?
小林 「いせかる」のスバルは、性格のうっとうしい部分がフィーチャーされがちなんですが、最終話でアニメ本編のかっこいいシーンをようやく使ってくれたんですよ。そこに愛を感じて、演技にも熱が入りました。
高橋 第7話「遂行!いいんかい」で、エミリアがパックに「学校に行ったことがなかったから、すごーく楽しい!」と話すところですね。本編の物語では、銀髪のハーフエルフということで迫害されてきたエミリアは、「いせかる」の学校生活を本当にのびのび楽しんでいます。私自身も演じながら、「エミリアよかったね!」と思っていたから、第7話で「すごく楽しい」ってセリフを言えたことがうれしかったです。
―「異世界かるてっと」シリーズといえば、芦名みのる監督による原作愛あふれるパロディの数々が魅力です。
高橋 そう、芦名監督は原作の大事なセリフをハチャメチャにしてくるんですよ(笑)!
小林 芦名監督って、それぞれの原作小説の先生たちとも親しくて、アニメ版の監督同士でも定期的に会っているみたいです。そういう繋がりがあるからこそ可能なネタなんでしょうね。
高橋 スタジオで疑問をぶつけても、作品関係の方々にすぐ確認を取ってくれますよね。きっと信頼関係がすごくあるんだと思います。ハチャメチャなネタにしているようで、実は演者からの「このキャラはこういうセリフは言わないと思う」みたいな引っ掛かりがないようにも努めて下さっていて。
―大ヒット異世界系アニメ作品のクロスオーバー企画ということで、主演級の声優がキャストに名を連ねています。アフレコ現場はどんな雰囲気でしょうか?
小林 すっごく普通だよね?
高橋 のんびりしています。それぞれにこのキャラをずっと演じてきた方たちが集まっているから、絶対的な安心感がある現場ですよね。
―「この面子の中で爪痕を残してやる!」と力むようなことはなく?
小林 皆さんマイク前で自然と思いついたことをアウトプットしている印象ですね。掛け合いの中で生まれる、その場のテンションを大事にしているというか。あっ、でも潤さん(カズマ役の福島潤)は予め考えて用意してきたものがある気がします。
―アフレコ現場では、キャスト同士でアニメ本編について紹介しあうこともあるそうですね。
高橋 「このネタは、本編のこういうシーンのパロディなんだ」という共有はキャスト同士でしています。「本編では本当に良いシーンだったんですよ」とか(笑)。
小林 「オーバーロード」のパロディで、虫攻めみたいなシーンがあったんですよ。「これって本当に本編にあるんですか?」って聞いたら、オバロ組から「本編はこんなもんじゃないよ」と詳細に説明されて、グロッキーな気分になりました(笑)。あと「オバロ」のアインズ役で「いせかる」にも出ている日野聡さんがOVA「Re:ゼロから始める異世界生活 氷結の絆」にも出演したんですが、「全然『いせかる』みたいな作品じゃないよね?」って言っていました(笑)。あと「エミリアの見え方が変わってきた」と……。
高橋 特に「氷結の絆」はエミリアの一番しんどいところが出ていますからね(笑)。
小林 アフレコで急に“ぶちこんで”くる方々もいるので、上手く対応できたらいいなという不安とワクワクが両方あって、刺激のある現場です。
―ぶちこんでくるキャストもいるんですね。
小林 まぁ潤さんなんですけど(笑)。潤さん演じるカズマと絡むのは、やっぱり一番楽しいです。意外とカズマがツッコんでくるので、本編ではツッコミ役に回ることが多いスバルとしては新鮮なんです。もちろんスバルがカズマにツッコミを入れることもあるし、お互いのテンションが近くて、なんだかコンビっぽさがありますよね。スバルは他のキャラとの掛け合いが多いポジションなので、そのやり取りを純粋に楽しみながら演じています。どういうふうな映像に仕上がっているのか、僕自身も楽しみにしています!
【原田イチボ@HEW】
(C)異世界かるてっと2/KADOKAWA
(C)Isekai Quartet2/KADOKAWA