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 福岡県にある旧犬鳴トンネルを抜けると、立ち入った者は決して戻ってくることができないと噂される心霊スポット「犬鳴村」がある。この付近では、過去に凄惨な殺人事件が起きており、SNS上では、実際に訪れた人たちからの恐怖体験が今なお寄せられている――。日本の最凶スポットとも呼ばれるこの場所をテーマに、ジャパニーズホラーのパイオニア・清水崇監督がメガホンを取った映画『犬鳴村』が2月7日に公開される。すでに海外からも注目を集め、世界中のファンが、新たなホラー体験を今か今かと待ち望んでいる。ヒロインに抜擢されたのはミュージカルコメディ『ダンスウィズミー』などで知られる三吉彩花。ホラー初主演にして、清水監督との初タッグをどう演じたのか。新ホラークイーン・三吉彩花にインタビューした。

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――今回ホラー初主演ということでオファーを受けたときの感想から教えてください。

三吉: 本格的なホラー映画というのは、これまでに体験したことがなかったので、まさか自分にお声がかかるという想像をしていませんでした。しかも、その第一人者と言われる清水監督とご一緒する機会があるなんて思ってもいなかったんです。実は、ジャパニーズホラーって、自分が知っている街の風景が出てきたり、和室が出て来たり、ずっとじっとりした雰囲気が続くじゃないですか。リアルで苦手なんですよね(苦笑)。でもその反面、新しいことにチャレンジできることに対してとても楽しみでした。

――実際に、現場に入って怖いことはありましたか。

三吉:トンネルが怖かったですね。実際の場所とは違うところで撮影しているんですが、調べてみたら、その場所も心霊スポットだったんです。撮影は夜中もあったので、なんとなく気になるなっていうことが多くて。いるはずのない人の気配がしたり、カメラが壊れたこともありました。

――めちゃめちゃ怖いじゃないですか!

三吉:でも、みんなそれほど気に留めてなくて「ホラー映画ってこういうことありますよね~」って言いながら撮影を進めていました。

――達観していますね(笑)。

三吉:現場自体がすごく楽しかったんです。ホラーだから撮影もじっとりとした雰囲気が続くのかなって想像していたんですが、ものすごく和気あいあいとしていました。カメラが回ってないときにはずっとお喋りしていました。

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――それなら恐怖体験も乗り越えられそうです。カメラが回ってないときには、大笑いしちゃうようなシーンもあったんでしょうか。

三吉:一番、印象的だったのは清水監督が寂しがりやだったということですね(笑)。作品の雰囲気から、厳しい人なのかなって勝手に想像していたのですが、意外と少年っぽい部分がたくさんありました。

――意外です! どんなところが少年っぽいんですか?

三吉:今回、私と同世代のキャストもいっぱいいるんですが、男の子にちょっかいを出したりしていました。私たちが話をしていると、その中にナチュラルに混ざりに来て「もっとラフに来てよ~」「なんで誰もかまってくれないの」とか言ったりして。「え、そんな感じでいいんですか?!」と逆に戸惑いました。とにかく人柄のギャップにはびっくりすることだらけ。撮影が終わった後も、グループLINEに頻繁にメッセージがあります。「ここ編集してます」とか「映画祭でここに来てます」とか。それで誰も反応しないと「なんで誰も反応しないの、既読ついてるでしょ!」と訴えたり。本当に少年です(笑)。

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――映画はすでに海外からも反響があるようですが、いかがですか。

三吉:監督がブラジルにサイン会に行っている様子の写真を見せてもらったんですが、1000人くらい行列ができていたんですよ。ファンの方がたくさん待ち望んでくれているんだなあというのを実感しました。公開がとても楽しみです。

――最後に、劇場を訪れるみなさんに注目してもらいたい部分を教えてください。

三吉:ストーリーはもちろん面白いんですが、エンドロールも壮大なものになっています。主題歌が映画とリンクし、そこで流れる映像も壮大です。よくエンドロールになると帰っちゃう人がいらっしゃるのですが、最後「これで終わるんだ!」っていう驚きが用意されているので、ぜひ終わりまでご覧になってください。

――ありがとうございました!

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ストーリー

臨床心理士の森田奏の周りで突如、奇妙な出来事が起こり始める。

「わんこがねぇやに ふたしちゃろ~♪」奇妙なわらべ歌を歌い出しおかしくなった女性、行方不明になった兄弟、そして、繰り返される不可解な変死。 それらの共通点は心霊スポット【犬鳴トンネル】だった。突然死した女性が死の直後に残した言葉「トンネルを抜けた先に村があって、そこで●●を見た…」 これは、一体どんな意味なのか? 全ての真相を突き止めるため、奏は犬鳴トンネルに向かう。しかしその先には、決して踏み込んではいけない、驚愕の真相があった…。 身も凍る恐怖と戦慄、古より続く血の祝祭からあなたは逃げられない。

テキスト:氏家裕子
写真:You Ishii


(c)2019 「犬鳴村」製作委員会

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