広告、note、TikTok、YouTube…。1月31日のAbemaTV『AbemaPrime』では、最近ネットでバズった若者を特集した。
■「ミスはバズる」…“早稲田で一番有名な顔面”に
「JR渋谷駅ハチ公改札口に、印刷データを間違えて送ってしまって、僕の証明写真が掲載されました」。
昨年末、渋谷駅に突如現れた証明写真の広告が、写真の人物、早稲田大学3年生のオカダダイキさんの“間違って納品した”とのツイートと併せて拡散。ところがこれは狙ったもの。広告会社「GO」のインターン生でもある彼は、同社代表のクリエイティブディレクター・三浦崇宏氏の「フォロワーを1万人に増やす」という課題に応えたもので、「ミスはバズる」というところから発想したのだという。狙い通り、今や、“早稲田で一番有名な顔面”といわれ、フォロワーは1万人を突破した。
■「アンチは愚か」…月収700万円の中学生
同じく昨年末、「月収6桁の中学生ブロガー」として話題になったのが、中学3年生のキメラゴンさんだ。「家に帰って深夜3時までゲームして、学校で寝て、を繰り返す生活」から一念発起。しかし勉強して就職をするよりも、とにかくお金を稼ぎたいと、半年ほど前から学校には行かず、『ネットでゼロから稼ぐための戦略』などをnoteの有料記事にして発信。月収1万円に満たないところから、今や月収700万円に達している。
こうした生き方に、ネット上では「学校で学ぶこともたくさんある」「中学生ブランドで注目を浴びてるだけ」といった批判もあるが、「愚かだと思う。恥ずかしくないのかな?」「別にアリンコにかまれても痛くないでしょ。規模感が違いすぎて痛くないんすよ」と意に介さない。
さまざまな仕事が舞い込み、この日は大阪へ出張、トゥモローゲート株式会社の西崎康平社長と2時間を超える対談を収録、絶賛された。「基本的に頂いたお仕事は全部受ける。僕にはできないんじゃないかなって思わずに、起きた波に乗り続けるのが、チャンスをものにするのに必要なのかな」。
■モデルとママを兼ねる17歳の現役女子高生
松田聖菜さん(17)は、TikTokに投稿した動画がバズり、ギャル雑誌『egg』からモデルとしてスカウトを受けた現役女子高生。それだけでなく、母親としての顔も持っている。モデルの仕事をしに始発で出かける日でも、夫のお弁当を作るため、毎朝5時起きの生活を続ける。
「5時にお弁当作って、7時から学校の支度して、その間にララの着替えとか、ご飯をあげたりとか。午前中は学校で12時から5時くらいまで撮影して、6時から買い出し行って、7時にご飯作って、そっからお風呂入ったりして、9時になって寝かしつけてるんだ。テスト期間の時は、ひたすらレポートとかやらなきゃいけないから、10時くらいに始めたとしても(寝るのは)2時に終わるとか」。
それでも松田さんは「傍から見たら大変って思うかもしれないけど、意外といける」「遊びたいとはあんまり思わない。なんでなんだろう。苦じゃないから。今の生活が。ママだからミニスカはいちゃいけないとか爪伸ばしちゃいけないとか言われるけど、ママだからできなくなるのはおかしい。聖菜をきっかけに変わればいいなと思ってて。“ギャルママ”を発信していきたい」と思いを語った。
■YouTubeチャンネルを次々と手がける“放送作家”
株式会社チャビー代表の長崎周成さん(29)は、親友であるYouTuberのフワちゃんの“作家”として活動を支えている。芸人、テレビ制作会社を経て放送作家になり、現在はYouTubeチャンネルコンサルとして、これまでの30のチャンネルに関わってきた。
「テレビは高クオリティなものが毎回求められるところがあると思うが、YouTubeはどっちかというと育成的なところがあって、ダメなところも出していく。それがちゃんと文脈になって、ストーリーになっていく過程を見せることを大事にしている。フワちゃんの場合、インスタがめちゃくちゃお洒落で可愛い。それがそのまま編集に落とし込めてる感じがある」「やらせてる感があるYouTuberは厳しいのかな。男性のディレクターが撮っていて、企画をディレクターが説明してやってるみたいなことはテレビの延長。ただ、YouTubeとテレビがだんだん近づいてきてるところはある。例えばヒロミさんが有吉ゼミでやっているDIY企画の視聴率が良いが、あれをトレースしたYouTubeも、すごいハネてる。テレビで跳ねた企画をYouTubeでやってみるのも手だ」。
お笑いコンビ・平成ノブシコブシの徳井健太は「今から芸人やる人はバカなんじゃないか。YouTuberになって、ネタやって金をもらった方が、有名にもなれる」と嘆き、「はんにゃの川島が出汁のチャンネルをやっているが、誰も見てない。なぜハネないのか」と尋ねると、長崎さんは「単純に知られてないからではないか。芸能人だったとしもバズを仕掛けていかないと、初速が良くても途中で落ちていく。仕掛けは作っていかないと。1人の力では現状、ちょっと無理かもしれない。自分が付けば、ちょっと1週間くらい考えればバズる可能性はある」と語った。
■副業、あえてフリーでM-1優勝を目指す異色コンビ
上智大学3年のニシダと広告系の会社で働く港区OLのさーや(24)によるお笑い芸人・ラランド。2014年に結成、2019年に唯一のアマチュアでM-1準決勝に進出した。上智大学の同期で、お笑いサークルで出会った2人は、数々のタイトルを総ナメするもアマチュアという理由だけで馬鹿にされたこともあったという。
それでも事務所には所属せず、“副業”として活動を続けている。「M-1の3回戦の動画を見てくれた方がTwitterで拡散してくださって、バズった」とニシダ。さーやも「川谷絵音さんはツイートもしてくれて、M-1王者のとろサーモンさんも言及してくれた。大学卒業のタイミングで色んな所からお声掛け頂いたが、社会人と大学生ということでギクシャクするかもと思い、一旦、自分たちの力でどこまでいけるかやってみようかなと。苦しい思いをしてのし上がっていくところに美学を感じる人も多いと思うが、ちょっと賢く、どうせだったら稼げる方法で行きたいなと思っている。」(さーや)。
一方、あと大学に残れるのはあと2年というニシダは「どうなんだろう。今後、事務所に行けたらそれが一番いいのかな?」と、さーやを横目に語る。そんなニシダについて、「怠惰で、すべて人任せ」と話すさーやは「私がオファーを受けて交渉して、スケジュール調整もしてる時に、競馬に行ったりする」と暴露した。
今後の目標について尋ねると、「M-1で優勝したい気持ちはずっとある。事務所に入っていない状態で準決勝までは行けたので、どれくらいまで行けるのか」(さーや)、「今年、決勝まで出るのが目標」(ニシダ)と、さらなる飛躍を誓った。
彼らのように、バズを生み出すには、常識にとらわれない、新しい発想で行動することが必要なのかもしれない。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)
▶映像:M-1準決勝ラランドに聞く!バズる秘訣
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