高校時代にある事件の目撃者となったことで凶悪犯に狙われることになった女性弁護士と、彼女に助けられた経験を抱きながら生きてきた人の心が読める特殊能力を持つ青年が繰り広げるミステリー・ロマンス『君の声が聞こえる』。現在、兵役についている『ピノキオ』のイ・ジョンソクが高校生役を初々しく演じている。
10年前、自分の眼の前で父を殺された高校生のスハ（イ・ジョンソク）。目を見るだけで相手の心が読める能力を持つ彼は、当時、単なる事故として処理されそうだった際に勇気を出して証人となってくれた女子高生ヘソンと再会する日を心待ちにしていた。ある日、ヘソン（イ・ボヨン）が国選弁護人となったことを新聞で知ったスハは彼女を訪ねていく。一方、ヘソンの証言によって罪に服していた犯人ジュングク（チョン・ウンイン）もヘソンの所在を知り、出所後、彼女の周囲に姿を現すようになる。
「他人の心が読める」という非現実的な設定の主人公スハを中心に、彼と初恋の人ヘソンとのロマンス、さらに弁護士であるヘソンが担当する事件の真実を追っていく法廷劇と、様々なジャンルを癒合しながらオリジナリティあふれるストーリーが語られる『君の声が聞こえる』。脚本を手がけたパク・ヘリョンは、このドラマの後もイ・ジョンソクと組み、『ピノキオ』、『あなたが眠っている間に』といったヒット作を生み出している。イ・ジョンソクが演じているのは、相手の考えていることがわかってしまうため、同級生たちの言動をクールに見てきた孤独な高校生スハ。長年、会いたいと思っていたヘソンと再会したときのはじけるような笑顔がまぶしい。さらに、ひょんなことから同居することになったふたりが少しずつ異性として好意を持つようになっていく姿からも目が離せない。
スハの初恋の人として登場するヘソンに扮しているのは、『マザー 無償の愛』や『耳打ち～愛の言葉～』などのドラマで演技力を知らしめてきたイ・ボヨン。お金が目当ての俗物から誠実な弁護士へと成長し、弟のようなスハへの思いに戸惑う姿を繊細に見せ、SBS演技大賞やコリアドラマアワードで最高賞に輝いている。また、彼女の高校生時代を、『仮面の王 イ・ソン』のキム・ソヒョンが演じている。
そんなヘソンとは正反対の真面目人間ながら、彼女に惹かれていく同僚弁護士グァヌを『シークレット・ガーデン』のユン・サンヒョン、ヘソンと長年の因縁で結ばれているライバル検事ドヨンを『僕が見つけたシンデレラ～Beauty Inside～』のイ・ダヒが演じている。さらに、スハの父を殺し、ヘソンを恨み続けるジュングク役にドラマ『猟奇的な彼女』のチョン・ウンインが扮し、不気味な恐ろしさでふたりを追い詰めていく。
テキスト：佐藤結
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