「アニメは男性視聴者が多い」という漠然としたイメージがあるが、アニメにもギャグ、ラブコメ、日常系など、様々なジャンルがある。これだけ多彩なジャンルがある中で、本当に「アニメは男性が見ているもの」と言えるのか?CCCマーケティング株式会社では、真相を探るため2019年放送のアニメについて独自調査をした。

この記事の写真をみる(8枚)

 今回の調査エリアは関東。対象番組は2019年1月、4月、7月、10月クールに放送されたアニメ番組からギャグ、ラブコメ、異世界、日常の4ジャンルから各3作品をピックアップした。

拡大する
拡大する

 視聴方法はライブ視聴・録画視聴問わず、関東全体を100%(基準値)とし、それぞれのジャンルを見ている人の男女別・年代構成比を比較した。

男性はアニメに非日常を求め、女性は日常を求める?

拡大する
(図1)
拡大する
拡大する
(図2)

 まずは性年代別の視聴ジャンル傾向を表したグラフ(図1)。ジャンル毎に男女比でみると、男性の割合が各ジャンル平均6割以上となっており、アニメはやはり男性がよく視聴しているコンテンツであることがわかる。

 しかし、これをさらに番組ジャンルと年代で分けて見てみると、「ギャグ」は男性の30代・40代・50代までの幅広い年代に支持されており、さらに女性の19歳以下にもよく視聴されている。また「ギャグ」と同じく「異世界」も年代を問わず男性に人気があるが、このジャンルだけが20代の男性若年層から唯一多くの支持を得ている点に注目だ。この他のジャンルも「ラブコメ」の視聴者層は男性の40代・50代が圧倒的に多く「日常」はもっとも女性比率が高いが、男性は他ジャンルと比較して「日常」はあまり見ていない。

 アニメは「男性視聴者が多い」傾向はあるものの、ジャンルによって視聴している年代にも明確な傾向が出ているという結果が出た。女性は日常に近いジャンルのアニメをみてほっこりし、男性は「異世界」や「ラブコメ」ジャンルで少しだけ現実逃避することで、それぞれ日常の疲れに癒しを求めているのかもしれない。

ギャグはみんなで楽しく、ラブコメ・異世界・日常は一人でじっくり鑑賞するのがいい?

拡大する
拡大する
(図3)

 年代別男女の視聴傾向の次は、世帯構成や飲酒頻度のデータを使ってライフスタイルをみていこう。(図3)

 どのジャンルも一人暮らしの割合が高いなか、「ギャグ」だけ親と同居している世帯の割合が最も高くなっている。「ギャグ」は衝撃的なシーンが少なく、家族みんなで笑えるアニメも多いので、親と一緒に見ているのだろうか。

 さらに生活リズムによる特徴がないか探るべく、ジャンルごとの飲酒頻度をまとめたものが画像下部。(図3)ジャンルに限らず関東全体と比べるとアニメを見ている人は、お酒を「飲まない」人の割合が多いようだ。お酒を飲んでいる人の中でも「異世界」と「日常」を視聴している人の飲酒頻度は月に1回未満と少なめだが、「ギャグ」を視聴している人は週に1回程度と、週末などのタイミングでお酒を楽しんでいる人が多いのか頻度に変化がある。さらに、他のジャンルとは違い「ラブコメ」を視聴している人の飲酒頻度は、週に2~4回と多い傾向が見られた。お酒を飲んで帰ってきて、遅い時間のアニメをリアルタイムで見ている習慣があるのかもしれない。

アニメの中でもジャンル毎に視聴者は全く違う 男女それぞれの好みに合うのは「ほのぼの日常系」

 大きく分けた男女の傾向では、男性は非日常的な「ラブコメ」や「異世界」を好み、女性は「空気系」ともいわれている「日常」ジャンルを好んでいた。その中でも年代やライフスタイルによって視聴層が異なっているのは、今回の分析ならではの結果といえるだろう。

※記載している会社名および商品・サービス名は各社の商標または登録商標

※本調査では、個人を特定しない方法により統計データとして分析している

女子高生の無駄づかい - エピソード一覧
女子高生の無駄づかい - エピソード一覧
五等分の花嫁 - エピソード一覧
五等分の花嫁 - エピソード一覧
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅡ - エピソード一覧
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅡ - エピソード一覧
まちカドまぞく - エピソード一覧
まちカドまぞく - エピソード一覧
この記事の写真をみる(8枚)