長野五輪スキージャンプ団体、悲願の金メダル。その栄光を影で支えた25人のテストジャンパーたちがいた―。知られざる感動の実話が映画化。田中圭主演『ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~』が6月19日(金)より公開。このたび、同作に眞栄田郷敦小坂菜緒(日向坂46)、古田新太が出演することが明らかになり、本編映像が到着した。

 田中が演じる主人公はスキージャンパーの西方仁也(にしかた・じんや)。1994年のリレハンメル五輪スキージャンプ団体戦で日本代表を牽引するも、エース原田雅彦のジャンプ失敗で金メダルを逃し、長野五輪での雪辱を誓うも故障で代表落選。テストジャンパーとなって日本代表選手たちを裏方として支えた人物だ。

 物語は、西方の金メダルへの強い想い、それを打ち砕く挫折、原田との友情、そして怒りと嫉妬、それでも仲間の為に、日本の為に、命の危険を顧みずテストジャンプに挑む、深い人間ドラマを映し出す。また、長野五輪での手に汗握る団体戦の攻防、吹雪による競技中断、そんな中、競技が再開できるかを図るために行われた、西方率いる25人のテストジャンパーたちの決死のテストジャンプを、史実に基づいてダイナミックに描くオリジナルストーリーとなっている。

 原田選手が金メダル獲得後インタビューで語った「俺じゃないよ。みんななんだ。みんな。」という言葉は、岡部・斉藤・船木ら代表選手だけでなく、裏方に徹し日本選手団を支えた親友・西方、そしてテストジャンパーたちに向けられた言葉だったのだ。4人の代表選手と25人のテストジャンパーたち、そして彼らを支える家族や関係者たちの、熱い想いと絆を知った時、誰もが心を打たれる感動のヒューマンドラマだ。

 聴覚障害のあるテストジャンパー・高橋竜二役には山田裕貴が抜擢。監督には、「荒川アンダーザブリッジ」で大きな注目を集め、様々な分野で才能を発揮する映像作家・飯塚健。秀逸なテンポ感の中で、しっかりと人間模様を描く演出力に定評があり、感涙無くしては見られない感動作品を描き上げる。撮影は2020年1月~2月。実際に長野五輪のスキージャンプが行われた長野県白馬村でも撮影が行われている。

眞栄田郷敦、小坂菜緒、古田新…追加キャスト発表

 そしてこのたび、テストジャンパーの一員でケガのトラウマを抱えたテストジャンパー・南川崇役を眞栄田郷敦、唯一の女子高校生テストジャンパー・小林賀子役を小坂菜緒(日向坂46)、テストジャンパーのコーチ・神崎幸一役を古田新太が演じることが明らかに。

 昨年TBSテレビ日曜劇場「ノーサイド・ゲーム」(19年)のラグビー選手・七尾圭太役を20kg増量して演じ、大きな注目を集めた眞栄田が挑むのは、ケガを負ったことでトラウマを抱えるスキージャンプ選手の南川。大先輩にでも軽口をたたく“イマドキ”の若者だが、テストジャンパーとして長野五輪に参加し、西方らと過ごすことでトラウマを克服すべく前進していくといった役柄だ。「自分の性格と少し離れたキャラクター」と語る眞栄田は「長野オリンピックが行われた白馬スキージャンプ場で先輩方やスタッフに支えてもらい、日々新しい挑戦をしている」と熱い思いを抱いて撮影に臨んでいる。

 日向坂46のセンター小坂菜緒が演じるのは、唯一の女子高校生テストジャンパーの小林賀子。女子スキージャンプがオリンピック種目になかった当時、テストジャンパーとしてでも長野五輪に参加したいという熱い思いを持った実在の選手・葛西賀子をモデルにしたキャラクターだ。「唯一の女子高生ジャンパーで、私も今、17歳。等身大の役をやらせてもらっている」と語る小坂、映画出演は本作で2本目。空サッツ(カラサッツ※下記参照)というスキージャンプの練習シーンで、ジャンプ指導の山田大起コーチ(ソルトレイクシティ五輪 スキージャンプ日本代表選手)をはじめ、共演の山田裕貴らからも「めちゃくちゃうまい」と絶賛された。

※「空サッツ」とは、現役選手が試合前のテスト、またはトレーニングとして、陸上でコーチとともに、ジャンプ競技で最も重要な動きのジャンプ直前の踏み切り動作をすること。一見簡単に見える動きだが、実際の選手でも習得に何年もかかるもので、田中、小坂はもちろん、山田や眞栄田らも撮影の合間の空き時間を空サッツの練習に注ぎ、撮影に臨んだ。

 そして、古田新太がテストジャンパーのコーチ神崎幸一役で出演。自らも日本代表選手に選ばれなかった経歴を持つ神崎、各々が抱える思いを胸にテストジャンパーとして長野五輪に向き合っている選手たちを時に厳しく、時に温かく熱く支える。「けっこう渋めに役を作っていたけど、写真を見たら…すごく朗らかなんだよね」と笑いながら役どころを解説。「寒いと聞いていたからすごく厚着させてくれるんだけど…暑がりだから一人で汗をかいてる」と極寒の撮影地から思いがけないエピソードも披露した。

 さらに、長野五輪日本代表選手・原田雅彦役で、映画『カメラを止めるな!』の濱津隆之、レジェンド・葛西紀明役には、ドラマ「おっさんずラブ」で田中圭と共演した落合モトキが出演する。

“名もなき英雄達”のスキージャンプに挑む 特報映像解禁

 あわせて解禁となった特報映像は、日本中が喚起に沸いた1998年の長野オリンピックの実際の映像からスタート。日本スキージャンプ団体が金メダルを獲った栄光の裏側にいた25人の“名もなき英雄達”のスキージャンプに挑む姿が描かれており、命を懸けて飛ぶその姿、そして田中扮する西方の力強いまなざしに当時の感動すら彷彿させる仕上がりになっている。

キャスト・監督 コメント

眞栄田郷敦コメント

長野オリンピックスキージャンプ団体の表舞台と舞台裏。そこには一人一人の個性があり、想いがあり、ドラマがあり、その一つ一つに胸が熱くなりました。今回は自分の性格と少し離れたキャラクターです。実際に長野オリンピックが行われた白馬スキージャンプ場で先輩方やスタッフのみなさんに支えていただきながら日々新しい挑戦をしております。お楽しみに。

小坂菜緒(日向坂46)コメント

1998年に開催された長野オリンピックは、私がまだ生まれる前の出来事で、初めて知ることも沢山ありました。本作はその長野オリンピックでのスキージャンプ団体を題材にした作品です。「栄光に彩られた表舞台の裏側にはこんなドラマがあったんだ」と気付かされ、背中を押されるような力強い脚本でした。当時を知らない私と年齢が近い世代の方にも、「人はどの場にいても輝ける」、そう伝わってくれたらいいなと思います!

古田新太コメント

おいらの中の「ヒノマル飛行隊」と言えば札幌オリンピックである。

小学生だったおいら達はウケると言うことで、近所の子供全員が笠谷のマネをしていた。

ジャージの横を指で挟み、パタパタして飛ぶマネをしていた。

全員が「笠谷」と言っていた。

そいつを大変な事にしたのがリレハンメルだ。

「ヒノマル飛行隊」がやってきた。

そこで原田が、、、その後は映画で。

監督:飯塚健コメント

郷敦くんと小坂さん、若い二人はキラキラ眩しいので、話す時はサングラスが必要です。だけど実は、超の付く負けず嫌いで、

見せないけど努力家。より芝居を好きになって貰える現場を共につくれたら、と思いながら撮影しています。

古田さんのラジオはずっと聴いていましたし、連載も読んでいました。つまりはファンでしたから、ご一緒できて光栄です。

ストーリー

 1998年長野五輪。日本スキージャンプチーム・通称“日の丸飛行隊”は国民の期待を一身に背負ってラージヒル団体で日本初の金メダルを狙っていた。そこに、エース原田のジャンプを特別の想いで見守る男がいた。元日本代表・西方仁也だ。前回大会・リレハンメル五輪で西方は原田とともに代表選手として出場。西方は日本代表最高飛距離135mを飛び、金メダル目前だったが、原田がジャンプを失敗。銀メダルに甘んじた。西方は4年後の長野五輪での雪辱を誓い練習に打ち込み、代表候補として有力視されていたが、まさかの落選。悔しさに打ちひしがれる中、テストジャンパーとして長野五輪に参加して欲しいと依頼される。テストジャンパーとは、競技前にジャンプ台に危険がないかを確かめ、競技中に雪が降った際には何度も飛んでジャンプ台の雪を踏み固めるジャンパーのこと。西方は裏方に甘んじる屈辱を感じながらも、様々な思いを抱えて集まっていたテストジャンパーたちと準備に取り掛かる。そして、五輪本番。団体戦の1本目のジャンプで、またしても原田が失敗。日本は4位に後退してしまう。しかも猛吹雪により競技が中断。このまま競技が終れば、1本目のジャンプの結果のみで順位が決定してしまう。そんな中、審判員たちの判断は、「テストジャンパー25人が全員無事に飛べたら競技再開する」というものに。奇しくも、日本の金メダルへの道は、西方率いる25人のテストジャンパーたちへ託されたのだった…!

(c)2020映画「ヒノマルソウル」製作委員会

▶︎田中圭主演ドラマ「おっさんずラブ-in the sky-」

おっさんずラブ-in the sky-
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