今週に入り、新型コロナウイルスの感染対策をめぐって「今回のコロナウイルスは非常に熱に弱いことがわかりました。耐熱性に乏しく、26~27度の温度で殺傷します。なので、より多くのお湯を飲んでください。お湯を飲むことはすべてのウイルスのためにも効果的。冷たいものは厳禁です。2月末から3月末はウイルス感染が沢山発生します」といったメッセージがLINEで回ってきた人も多いのではないだろうか。
さらに、「たくさん水を飲むことにより、粘膜組織液の分泌を促進させ、新型ウイルスに抵抗できる」、「海藻のアオサが効く」といった誤った情報も出回った。テレビ朝日の山本雪乃アナウンサーやタレントの小籔千豊、山田菜々も、25日に入って同様のメッセージが回ってきたと明かす。
こうした情報についてナビタスクリニック理事長の久住英二氏は「ウイルスが26~27度で死ぬのであれば、人間の内臓の温度は38度あるので感染しないことになる」と指摘。「“医療関係者から聞いた”“厚労省の知り合いが言っていた”といった枕詞がついているものは基本的にデマだと思っていい。何かを食べると防げるとか、良くなるとかいうことについて、今のところ科学的に確立しているものはない。ただ、人間は頭だけで動く生き物ではないので、腹落ちするようなデータも見せていかないと、人々をいたずらに恐怖に陥れてしまうのではないか」と話した。
また、今回拡散したデマの特徴について、ITジャーナリストの三上洋氏は「SNSでは訂正や反論が来やすいので拡散は止まることが多いが、間違った情報はLINEやメールでは生き残る」と説明。ファクトチェック・イニシアティブ事務局長の楊井人文弁護士は「やはりテレビなどの報道に接して不安を抱いているが多いということ。どこで何人見つかったということを毎日やっている。今はインフルエンザも流行シーズンで、厚労省も感染者などについての情報を発表している。しかし、こちらはほとんどニュースになっていない。新型コロナウイルスについても、回復している人や症状が出てない人、軽症者もいるが、ほとんどニュースにならない。日本で初感染と言われたバスの運転手も回復したが、扱いは小さかった」と、報道の問題点も指摘していた。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)
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