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 坂口健太郎永野芽郁が『俺物語!!』(2015)以来の再タッグ。映画『仮面病棟』が3月6日(金)より公開される。物語の舞台はピエロの仮面をかぶった凶悪犯に占拠された病院。2人は、たまたま病院に居合わせてしまった一夜限りの当直医の速水と、凶悪犯に撃たれた女子大生の瞳を演じる。息もつかせないノンストップ脱出ミステリーでシリアスな演技を見せる2人だが、映画の外では互いの存在を“兄妹”のようだと感じているといい、かなり和気藹々とした空気。再共演に何を思うのか、話を聞いてきた。

お互いは兄妹的な存在 再共演に喜び

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――『俺物語!!』以来の共演ですが、お話がきたときのお気持ちを教えてください。

永野:坂口さんが主演ですというお話は、脚本をいただいたときから聞いていました。内容が明るいものではなくて、緊迫感もある話で精神的にも大変な作品だと思ったんですけど、坂口さんとだったらやりたいなと思いました。『俺物語!!』が終わってからも、いろんな撮影やCMの現場などでスタジオが隣になったりしてお会いする機会があったんですけど、ずっとお兄ちゃんみたいな人だなと勝手に思っていたので……失礼かもしれないんですけど、緊張感は全くなく(笑)。純粋に一緒にできるのが嬉しいなという感じでした。

――その緊張感を感じさせないというのは当時から?

永野:当時からです。基本的に誰にも緊張感を与えない方です。

坂口:いや、みんなピリピリしてますから(笑)。

永野:そんなはずないです!(笑)

――坂口さんは今回のお話がきて、永野さんと共演だと聞いたときはどのように感じましたか?

坂口:『俺物語!!』のときは二人でガッツリお芝居をしたかと言えばそうでもないんですけど、そこでの姿を見ていたし、彼女も言っていたように他の現場でたまたま会うこともあって、僕からしても妹のような感じだったので、また一緒にお芝居できるのが嬉しかったです。台本を読んで、張り詰めた撮影が多くなるというのも想像できましたし、大変な現場になるだろうと予想できました。でも一緒にできるならば、ぜひと思っていました。

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――「半分、青い。」を見ても思いましたが、永野さんは強気な役もハマりますよね。

坂口:永野さんって、ピュアでフワーッとしてて可愛らしいイメージがあるんですけど、意外と男前な部分もありますよね。

――ご自身でも思いますか?

永野:多分みなさんが思うよりも、ガサツなんだと思います(笑)。もうちょっとざらざらした感じな気がします。

――坂口さんから見て、永野さんのここが男前だな、かっこいいなと思ったエピソードはありますか?

坂口:彼女は現場の感覚をちゃんと察知できる方。どうしても切羽詰まってきちゃったりすると、現場の雰囲気もピリピリしてきちゃうし、それで誰かが怪我したりトラブルも起こったりする。僕が見れない範囲を彼女が見てくれていたというのはありました。頼りがいを感じました。

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――坂口さんは意外にも今回が映画初主演ということですが、座長として意識したことはありますか?

坂口:今回は決定稿になる前の、準備稿の前の段階の台本から読ませていただいてました。これまでは完本からもらうことが多かったんです。そうなると完本の中で「これどういうことなんだろう?」と納得のいかないことがあっても、その前の段階を知らないから無理矢理納得して進めなきゃいけないこともある。なので、今回僕はみなさんが納得して進めるように、その(前段階の)話をしたりしました。いざ動いてみると本と感情が違うなっていうこともあるので、そこの共通認識を持てるように。

永野芽郁が目撃した“酔っぱらった”坂口健太郎

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――今回の現場でお互いに新しく発見したことはありますか?

坂口:うーん…永野さんは意外とこのまんまなんですよね。

永野:なんでも話しちゃってますもんね。でも、わたしはありました!

坂口:では、お先にどうぞ!(笑)

永野: 以前はわたしが未成年だったので、一緒にお食事に行くときも鈴木亮平さんも坂口さんもお酒を飲まないでいてくれたんです。でも、二十歳になったからということで、現場でカンパイしたんですよ。それで初めてお酒を飲んでいる姿を見たんですけど、坂口さんはスリッパが脱げていました。

坂口:え、どういうこと?(笑)

永野:みんな、室内でスリッパを履いていたんです。スタッフさんもわたしも。それで「そろそろ解散しましょう」ってなってエレベーターまで歩いていたんですけど、そのとき坂口さんはスリッパが脱げた状態で何歩も歩いていました。「俺、酔ってるかも」って言いながら。ベロベロというわけではないですけど酔っ払っていました。

坂口:全然覚えてないな(苦笑)。

永野:すごく面白かったですよ。そんな坂口さんは初めて見ました。嬉しかったなー、「お兄ちゃんが酔ってる~!」って(笑)。

坂口:(笑)それでは、僕の番ですね。永野さんは……ちょっとワンシーンあいたっていうときに…ラーメンを食べに行ってました。「美味しかった~」って言って帰ってきてました。

永野:坂口さん、それは普通の話です!(笑)

永野芽郁が坂口健太郎に質問!「すごく忙しいじゃないですか…」

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――完成した作品を見て印象的だったシーンはありますか?

坂口:完成したものを見て安心しました。すごく大変な現場だったので、それが報われて面白くなっていて欲しいなと思っていたんです。僕が好きなのはラストの瞳の目線の動きです。あの演技がすごく好きです。

永野:わたしが現場で見ていない、坂口さんのシーンがたくさんあったので、「こうなっていたのか!」と謎を解いていく気持ちになって面白かったです。

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――作品には“謎”がたくさん隠されていて次第に明るみになっていきましたよね。それにかけて、今お互いに謎だなと思っていること、聞きたいことあるはありますか?

坂口:永野芽郁さんの謎ですか……永野さんは僕にあるでしょ?僕は本当にミステリアスだから(笑)。

永野:考える時間が欲しいからってそうやってふるのはダメですよ(笑)。では、わたしから……どのタイミングで買い物に行ってますか?

坂口:まさかの買い物(笑)。何をですか?

永野:服です。すごく忙しいじゃないですか。でもお洋服好きじゃないですか。どのタイミングでどうやって行きます?

坂口:改めて行くことはなくなりましたね。今日休みだから服買いに行こう、ということはないかも。どこかで終わって、じゃああそこ近いから寄って行こうくらいです。

永野:ネット派ですか?お店派ですか?

坂口:細かいものはネットで買います。

永野:靴下とか?

坂口:(笑)サイズとか測らないでいいものはネットで。でも昔に比べたら、買わなくなったかも。昔の方がいろんな服着たいと思っていたんですけど、今は丸くなってきたというか。そんなこと言いつつ、今日は赤いズボンにピンクのダウン着てきました(笑)。

永野:ちょっとまだ尖ってますね(笑)。

坂口:そうですね(笑)。でも、自分で着ていて居心地の良いものが定まってきましたね。

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永野:坂口さんも質問お願いします。

坂口:はい。永野さんは休みの日はいつもおうちにいるって言うじゃないですか……服とかはいつ買ってるんですか?(笑)

永野:(笑)同じ質問!わたしは服を買うために頑張って働いています。

坂口:確かに『仮面病棟』の現場でもそんなこと言っていたね。

永野:わたしは本当にファッションが好きすぎて、そのために仕事を頑張ってるんです。なのでしょっちゅう買ってます。今日もこのあと、買いに行きます!

坂口:でも、永野さんも忙しいから1回だけしか着れない服とかも出てくるんじゃない?そういうのはどうするの?

永野:それこそ、仲のいいメイクさんにあげたり、母親にあげたりします。サイズが一緒なので。気を遣わせてしまうのもよくないんですけど、「1回着ちゃったものなんですけど」って感じで渡したりしています。できるだけ多めに着たいなと思っているんですけど、着回し力がないものでコーディネートはワンパターンになりがちです。

坂口:実は僕もタンブラーをいただきました。僕はアイスコーヒーが好きでずっと飲んでるんですけど、「これどうぞ」って。

永野:タンブラーは使ってないやつです(笑)。お揃いにしました。色違いで買ってきたら選んでくれるかなって。ぬるくならないようにと。

――素敵な心遣いです。最後に本作の見どころやおすすめポイントをお願いします。

坂口:僕は初号を見たときに、内容を知っていたにも関わらず、1時間54分があっという間でした。いろんなところに伏線、謎解き要素があります。それを探しながら見て欲しいというわけではないんですけど、そこは後半回収していきますので、楽しんでいただけると思います。

――本日は楽しいお話ありがとうございました。

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テキスト:堤茜子

写真:You Ishii

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