携帯電話大手「ソフトバンク」元社員が機密情報を不正に持ち出し、在日ロシア通商代表部の外交官に渡したという事件。3月5日のAbemaTV『NewsBAR橋下』に出演した橋下徹氏が、日本は“スパイ大国”だとの指摘があることについて「日本にはスパイ防止法がない」と訴えた。
「世界各国が自国の安全を守るためにスパイ活動をしてしのぎを削っている。フランスがテロを未然に防止しているのは、スパイが情報を取ったり、情報機関同士でやり取りをしているからだ。そのため、それぞれの国で協力者を求める。この番組の収録が行われている港区は大使館がいっぱいあるから、あたりはスパイだらけだろう(笑)。通常、スパイが入ってきた時にはスパイ防止法で拘束するが、日本にはそれがないので、不正競争防止法などで無理やり引っ張る。しかし、現実はなかなか難しい。だから日本は“スパイ・フリー”の国で、アメリカは情報が漏れることを心配している。そこで特定機密保護法ができた」。
さらに「中国では日本の民間企業の人がスパイだったとして捕まっている。僕は彼らがスパイだとは思わないが、中国側は基地の周りで写真を撮っていた、などと主張する。そして解放の駆け引きの交渉をする。国際政治ではそういうことが当たり前のように行われている。たとえばカナダがファーウェイの副会長を捕まえると、中国はすかさず国内のカナダ人を拘束する。しかし日本は戦後、憲法9条で軍を持たないことにしたし、スパイも持たないことにした。そういうのに巻き込まれないハッピーな、ほんわかした日本というのも良いかも分からないが、そうも言っていられない。」と訴えた。(AbemaTV/『NewsBAR橋下』より)