感染拡大が続く新型コロナウイルスの影響を受け、各方面で自粛要請が広がっている。
ライブハウスやバー、その他飲食店を経営し、さらに無観客ライブで話題になった「打首獄門同好会」や「かりゆし58」、「ガガガSP」などのアーティストが所属する音楽レーベルも手掛けている株式会社LD&K代表取締役の大谷秀政氏は「全滅ですね。本当に参った」とその窮状を訴える。
大谷氏は全国5カ所でライブハウスを経営しており、飲食店は当初、バンドマンたちのバイト先としてスタート。その後、全国で20店舗まで事業を拡大するなど、渋谷を代表する社長の一人として知られている。
大阪のライブハウスで感染者が出てから影響が出始め、完全に閉店しているのは今月からだと話す大谷氏は「今月の売り上げはほぼゼロ。店舗は渋谷が多く、家賃が高くてしょうがない。たぶん来月もダメだろう」と頭を抱える。仮にすべての事業を1カ月休んだ際に生じる損害金はおよそ1億円にのぼるという。
また音楽事業については「いまはCDの売り上げなどより、ライブでの売り上げが倍になっている。所属アーティストには今のうちに曲をいっぱい作ってもらって、コロナが収まったらより一層ライブ活動を行って欲しいとは思っている」と話す一方、所属アーティストや従業員などおよそ400人への給与支払いについては「決まっているので、もちろん補填している。ただ収入はないので、会社としては自腹だ」と明かした。
政府は中小企業や個人事業主に対する現金給付などの経済対策を発表しているが、この動きに対して「とにかく遅い」と不満を露わにする大谷氏は「経営者としては雇用を守らないといけないのが一番。雇用調整助成金は4月1日から始まったが、問い合わせ先のハローワークに会社の総務の人間が行ってみたところ、『内容が決まってない。私たちはわかっていない』と現場が混乱している。窓口で3時間待ち、お金が実際に支払われるのは申請が通ってから2カ月後、それまで持つかどうか。政府は90%を保証するといっているが上限が8330円。これはアルバイトの最低賃金で計算されている。月に換算して16万くらいで働いている社員はいない」と雇用調整助成金の問題点を指摘した。(AbemaTV/『Abema的ニュースショー』)
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