お笑いタレントの有吉弘行が、4月10日(金)に放送された『マツコ&有吉 かりそめ天国 2時間スペシャル』(テレビ朝日系)で、オール巨人に弟子入りしていた頃の失敗談を次々と披露した。
気遣いに関するトークが繰り広げられる中で、有吉は「本当に気が利かなくて、巨人師匠の弟子クビになってるからね」と、18歳でオール巨人に弟子入りするも、8ヶ月で破門された過去に言及。「お前には愛がない」「お前は俺のことが好きじゃない」などと叱責を受け、アワアワしていたと、当時の自分を振り返った。
その後も有吉は「どうしてこんなに気が利かないかなっていうぐらい、気が利かない。他人の気持ちがわからない」と繰り返し、「巨人師匠が『好きな服持って帰っていいよ』って言ってくださって、ワーってすぐ行けない。ちょっと見ちゃうんだよね」と、喜びを素直に表現できなかったことを告白。「可愛げないんだろうな。『ありがとうございます!』ってもらえばいいじゃん」と自身の行動を悔やんだ。
そんな有吉に、マツコ・デラックスは「でもそこで『ありがとうございます!』って飛びついてたら、今の有吉さんいないよ」とフォローを入れつつ、「気を使っていい人と、使わない方がいい人もいる」と主張。気を使われて感謝する人もいれば、「何か裏があるのでは」と勘繰る人もおり、「難しいよね」と悩ましげに語った。
ここで話題に上がったのが、お笑いコンビ・エイトブリッジの別府ともひこだ。別府はお笑い芸人の傍ら、くりぃむしちゅー・有田哲平の運転手を務めている。有吉は「あの子なんか色々できなさそうだけど、有田さんと合ってそうだなって思う」と、気が利かなくても良い関係を築いていそうだと話し、「できればいいってもんじゃないんだよね。あれ見てるとわかる」と納得の表情を浮かべた。
するとここでマツコも「お弟子さんはないけど、めっちゃ厳しい人の下で働いたことある」と、自身の下積み時代を回顧。「大事よね、ああいう経験って。あれなかったら私、駄目な人間になっていた気がする。何の権利もない状況っていうのが、いっぺんあったから。今こうやってなっても、勘違いしないでいられる」と、しみじみ語った。
さらにマツコは、「巨人師匠だって、たぶん有吉さんに対してはどこか気が利かないところがかわいいみたいな感情はあったと思う」と、オール巨人の心理を分析したが、有吉自身はそうは思えない様子。その理由として、オール巨人は吉本新喜劇の黄金時代を築いた芸人である、岡八郎の弟子を完璧にこなしていたことを挙げた。
「巨人師匠は、岡八郎さんという芸人さんのお弟子さんをなさっていて、完璧な弟子って言われていたの。『次の日滋賀県で営業があります』って言われたら、前日に原チャリで滋賀県まで行くの。で、道調べるの」とエピソードを語り、さらには弟子としての仕事に専念するため、バイトする必要がないよう、貯金をしてから弟子入りしていたことも明かした。
一方の有吉は、オール巨人とエレベーターに乗っていた際、タイミング悪く閉まるボタンを押してしまい、扉で師匠を挟んでしまったこともあるとのこと。その他にも、ペーパードライバーであるにも関わらず「運転できます」とウソをついており、オール巨人の車を運転中に事故を起こしたこともあるとぶっちゃけた。オートマ車のギアの「R」を「Run」の略だと勘違いし、発進しようとしたはずが、豪快にバックしてしまったのだそうだ。
次々と飛び出す失敗談にマツコが大爆笑していると、有吉は「今はおじさんになって話すと笑ってくれるけど、当時の巨人師匠には笑えない。ただただイライラするやつって感じだったと思う」と当時を回顧。「もう委縮しちゃって何も言えない。ただただ緊張していた」と打ち明けた。
これを聞いたマツコが「弟子と師匠の関係性みたいなのが、向いてないと思ったんじゃない?」と問うと、有吉も「そうだと思う」とうなずき、「巨人師匠、8ヶ月ぐらい経った時に、社会勉強しなきゃだめだなって。2年間、仕事するなりバイトするなりして、社会勉強してから戻ってきなさいっておっしゃられた」と、弟子を辞めることになった際の経緯を説明。正確には「クビではなかったと思う」と語りつつ、その後には「ほんで逃げちゃったの」と笑いながら付け加え、弟子時代のエピソードを締めくくっていた。