医療現場の窮状や差別に偏見、新型コロナ“当事者”のJFA田嶋会長が危機感訴え
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 新型コロナウイルス感染が判明し、入院治療を受けた日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長。退院から2週間が経ち、『ABEMA Morning』の単独オンライン取材に当事者として感じた現状や医療現場の実態、若い世代にも伝えたい強い思いを語った。

【映像】田嶋会長が危機感訴え

 「多分私が最初に名前を公表した(新型コロナ感染の)患者だと思う。そうすることによって、感染の広がりを抑えたいと思ったし、皆さんに意識してほしいと思った」

 感染を公表した経緯についてこう話す田嶋会長。体調に配慮する中、自身が感染したことについては「申し訳ないという気持ちだった」と語る。

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 「必ず(手を)消毒して食事したり、うがい・手洗いは人よりやっていたと思う。自分が感染したと聞かされた時に、『会っていた人たちにうつっていなければいいな』と。保健所から濃厚接触者の方たちにアナウンスがあったと聞いている。自分が感染の元になってしまったら本当に申し訳ないという気持ちだった。JFAとしても、2週間が経って誰も感染していなくて安心した」

 田嶋会長は18日間の入院生活で、医療崩壊の直前とも言える現場を目の当たりにしたという。

 「毎日私の部屋に看護師や医師、清掃の方がいらっしゃるわけだが、その度に防護服を捨てて手を消毒してという作業をされて、防護服は本当に足りないなと。私が入院した3月中旬から退院するまでの間に『防護服が足りない』と看護師さんが言っていた。日に日にベッドが埋まっていき、バタバタしている様子で、3月中旬から4月頭までに新型コロナ感染の状況が大きく変わったと肌で感じた」

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 退院後、田嶋会長は感染者であるがゆえの厳しい現実に直面することになる。

 「やはり偏見だとかいろいろなことがあるのは事実だなと。これは新しいウイルスで、わからないことが多いのは当然だと思う。患者であった私だけに対することではなく、医療従事者の方々に対してもそういうものがあるのはすごく残念。こういうことが続いていくことで、『隠蔽しよう』『PCR検査を受けないようにしよう』という風潮になることを心配している。最前線でたたかっている医療従事者たちをみんなでしっかりケアしていくこともしなければいけない」

 そして16日、緊急事態宣言が全国に拡大された。不要不急の外出自粛などにより、人々の生活は一変。田嶋会長は、感染者数の割合が少ない10代なども含め、さらに危機感を持つことの重要性を訴えた。

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 「今誰でもうつるという状況になっている。世界や日本で多くの人が亡くなっていることを考えると、みんなが自主的に自粛し、新型コロナウイルスを駆逐していかなければならない。国民として自粛に協力し、1日でも早くウイルスとのたたかいに勝ちたい。1人でも死者を出さないように努力したい。みんなで協力しましょう

ABEMA/『ABEMA Morning』より)

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