「ポリアモリー(英:polyamory)」とは、浮気でも不倫でもなく、それぞれと合意の上で複数の恋人と性愛関係を築く人々のこと。SHELLYはポリアモリーという生き方を知ることで「自分の常識が覆された経験をした」と振り返る。
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SHELLYがMCを務める『Wの悲喜劇 ~日本一過激なオンナのニュース~』は今回『反省会だョ! 全員集合SP』を実施。2017年から始まった同番組は、さまざまなテーマの当事者をゲストとして招き、サブタイトル通り、過激な内容に切り込んでいった。今回の放送は番組制作スタッフと視聴者がゲストとして登場し、番組で取り上げたテーマについて再び熱く語り合った。
『Wの悲喜劇』のこれまでの放送から印象的な回として、SHELLYは第19回『たくさん愛しちゃダメですか? ポリアモリー・不倫・結婚てナニ?』を挙げる。スタッフに「1つで」と言われ、悩んだ末に絞った回だったが、収録では他の出演者らがいくつも印象的だった回を挙げたため「1つって言われたのに!」とスタッフらにツッコミ。
かなり悩んだSHELLYが“ポリアモリー回”を選んだ理由として「(この回は)3年間の中で、一番私の考え方を変えた。この番組をやっていると『私も結構先入観を持っていたな』『決めつけていたな』『偏見を持っていたな』と気づかされることがある」「ポリアモリーが今までで一番、私が思っていた恋愛って何なんだろうって思う回だった」と語る。
ポリアモリーを公表しながら登場したゲストらはSHELLYにとって「誰も傷つけずに、関わる全員が幸せで、平等で、健康的で、ハッピー」に映ったという。そして、心ない外野が彼らを深く理解もせず「気持ち悪い、変な恋愛してる!」と一方的に糾弾している現状を憂いた。
登場したポリアモリーであるゲストのひとりは、夫と子どもがいるが、彼氏の家に泊まりに行くことがあると告白。それは家族公認の関係であり「夫と彼氏を交えた3人で飲むこともある」とも明かした。
別のゲストは「素敵だなぁ、良いなぁ」と思う気持ちがすべて自身の心の同じ場所にカテゴライズされるそうで、「彼氏も好きだし、猫も好きだし、カレーも好きだよ」という具合に、すべて公平に愛していると語った。
SHELLYは『Wの悲喜劇』の総合演出を務める鎮目博道氏に「そもそもなんでこういう番組をやろうと思ったんですか?」と逆質問。
鎮目氏は3年半ほど前に、アラサー女性のための情報サイト『ウートピ』編集長の鈴木円香さんとウェブメディア編集長・番組プロデューサーの親睦会で知り合ったのだという。ちょうどABEMA(当時はAbemaTV)のコンテンツを拡充していた時期で「女性のためのニュースみたいなのができたら面白いね」という話から番組が誕生した。
「MCにSHELLYさんを起用したい」と提案したのは鈴木さんだった。鈴木さんは「際どい内容も取り扱う番組なのに、どうしてSHELLYさんが快諾してくれたのか、疑問に思っていた」と明かす。
SHELLYは『Wの悲喜劇』の企画が持ち上がる以前から、性教育や女性の身体について「ニヤニヤしたりせず、真剣に話す番組をやりたい」と思っていたという。しかし、それをテレビ業界の人に話しても、いつも反応がイマイチだった。そんなときに舞い込んできたのが『Wの悲喜劇』のMCだった。
当時、自身の第一子が産まれたばかりでワークライフバランスを考えていたSHELLYがMCを引き受けたのは「『こういうことがやりたい!』と思っていたことが、まんま企画になっていた番組だった」と理由を告白。
性教育や女性の身体について真面目な内容を取り上げるという観点から、正しいコンドームの付け方を学ぶなどの企画も行ってきた『Wの悲喜劇』。鎮目氏は別の報道番組のプロデューサーを務めたこともあったが、報道番組においてもバラエティー番組においても、どれだけ長いインタビューをしても番組内で使えるのはせいぜい数十秒ということに何度も直面し、それを憂いてきたという。そのため『Wの悲喜劇』では「MCにお任せ。盛り上がる方向に行ってください!」というスタンスにて「ほとんどカットしない番組」を制作してきたと語った。
SHELLYも鎮目氏の考えに共感を示し、MC役を務めているというよりも「みんなでお茶会してる」感覚で番組に携わってきたという。MCは番組において本来中立の立場であるはずだが、『Wの悲喜劇』ではあまりそれを意識していないとも述べた。
番組での反省点としてSHELLYは、せっかくテーマの専門家や当事者がゲストとして招かれるのに「自分が多く発言してしまったこと」を挙げた。想いが強すぎて「ひとりで喋り続けてしまったこともある」と反省した。
なお『Wの悲喜劇』は2020年5月より2時間の特別番組として放送。現在は、スペシャル回「コロナ時代の性教育」がABEMAにて配信されている。
(ABEMA/「Wの悲喜劇 ~日本一過激なオンナのニュース~」より)