春アニメ「イエスタデイをうたって」も好評のまま、ついに最終盤。漫画家・冬目景による独特なタッチのイラストと、男女の心を繊細に描くストーリーのアニメ化作品で、ラストに向けて注目もさらに高まっている。主人公・魚住陸生(リクオ)を演じた小林親弘が、第11話の放送を記念した独占手記を寄せた。
<小林親弘:独占手記>
ぐぅぅ苦しい展開が続きます。胸がほんと痛い。自分は演じていてこの話数が一番苦しかったかもしれません。
「イエスタデイをうたって」の登場人物たちは皆優しいなと思う反面、それって自分が傷つきたくないだけなんじゃないだろうかとも思わせられることが多い。
優しさってなんぞやですよね。誰かに優しくしたら、他の誰かをそれで傷つけしまったりなんかして。
それはきっと仕方のないことなんだろうけど。それでも生きていくしかないんでしょうね。
なんだかセンチメンタルなポエムみたいになってしまった。
なにはともあれ11話、この話数を含めてあと2話になりました。この後物語はどうなっていくのか、是非最後までお付き合いいただければとおもいます。
第1話の収録の際に藤原監督が「グッズで展開していくような作品ではないかもしれないし、派手さがあるものでもないかもしれない。売れる売れないというよりも、とにかく、この作品を愛しているので是非皆様と一緒に最高のものにしたい。」と仰っていました。
(正確な言葉ではないかもしれませんが、このような旨を。)
その監督の愛や情熱が本当に、本当に、沢山詰まった作品だったと自分は思います。
こんなに魅力的なキャストやスタッフの皆さんに囲まれて今作に関われたという幸運に感謝します。
何よりここまで「イエスタデイをうたって」をご覧いただいた皆様、ありがとうございました。次はとうとう最終回…!お楽しみにです。それでは…!
◆作品情報「イエスタデイをうたって」とは
1998年よりビジネスジャンプ~グランドジャンプ(集英社)で連載、2015年に完結した漫画家・冬目景による漫画作品。コミックスはシリーズ累計140万部を突破。現在も多くのファンに愛されている。
◆ストーリー
大学卒業後、定職には就かずにコンビニでアルバイトをしている”リクオ”。特に目標もないまま、将来に対する焦燥感を抱えながら生きるリクオの前に、ある日、カラスを連れたミステリアスな少女―“ハル”が現れる。彼女の破天荒な振る舞いに戸惑う中、リクオはかつて憧れていた同級生“品子”が東京に戻ってきたことを知る。
※品子のしなは木へんに品が正式表記
(C)冬目景/集英社・イエスタデイをうたって製作委員会