中川梨花版“JK礼香”は『M』超え!? 田中みな実主演『L 礼香の真実』恐怖の怪演
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 ついに配信がスタートした、田中みな実主演のABEMA限定配信の連続ドラマ『L 礼香の真実』。毎回話題沸騰のテレビ朝日系連続ドラマ『M 愛すべき人がいて』から生まれたスピンオフドラマで、独眼竜秘書・姫野礼香ともう一人の“マサ”との知られざる初恋を描く。

 ウエディングドレスで専務室に突撃するホラーな性格の持ち主である礼香。スピンオフドラマ『L』でも「初恋」という言葉から連想する甘酸っぱさはどこへやら、初々しさ皆無の激辛な様相を見せてくれる。少女期・礼香の恐怖の言動と『M』へと続く哀しきモンスター・礼香誕生の萌芽を紹介する。

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 ときは1996年。マサ(三浦翔平)に接近するアユ(安斉かれん)に危機感を抱く礼香(田中)は、青山のいきつけのBARでイケメンバーテンダー・茂樹(堀夏喜)を相手に自らの初恋を語り出す。クラスのカースト最下位に位置していた小学5年生の礼香は、頭脳明晰で優しい正幸(通称・マサ)に淡い思いを抱いていた。しかしその甘酸っぱい初恋をぶち壊す一人の少女が現れる。クラスのカースト上位に位置する同級生・あゆむ(通称・アユ)。なんの因果か初恋相手は“マサ”。それを邪魔する存在が“アユ”という運命のイタズラ。

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 正幸へのラブレーターを目の前で破られ、あゆむから「マサを好きになる資格がない!」と言い放たれた礼香は、漢字ノートにひたすら「資格」という字を執拗に書きためて、あゆむへの復讐を誓う。あゆむの仲良しグループの女子を洋裁ばさみで脅して配下に置き、自ら立ち上げたゴシップ学級新聞・週刊マンデーの編集長に就任。「スキャンダルは作り出すもの」というモットーのもと“あゆむおもらし事件”を起こし、一夜にしてあゆむをクラスのカースト下位に叩き落していく。

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 周囲を取り込み、外堀を埋めて本丸に攻め込む策士気質は少女時代から開眼していた。アユのライバルである玉木理沙(久保田紗友)をたきつけて昭和風いじめを実行させたり、大浜社長(高嶋政伸)にアユとマサに関するネガティブな情報を流したり、その性格は変わらないどころか大人になってより巧妙かつ悪質に。あゆむを無事排除した礼香だが「マサを好きになる資格がない!」という言葉がいまだ忘れられず、その言葉がマサに対する常軌を逸した暴走の原動力になっているようだ。

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 高校も正幸(中尾暢樹)と同じ学校に通い、礼香は一途な気持ちを高めていく。しかし現在とは違い、その想いは一切伝えない。告白してそこで終わってしまうのが恐ろしく、ならば見守るという切ない心理からくる行動。そこに再び邪魔者が現れる。成績2位のガリベン・真一と、マサに対して敵意をむき出しにする大浜社長のような教師・芥川だ。真一は学年1位の成績を収める正幸に強烈に嫉妬し、宣戦布告。芥川先生も正幸を厭味ったらしく責める。抗議する礼香に芥川先生は「正幸は頭が固い」という。「頭が固い?」ならば実際に調べるのみ。礼香は教室の2階の窓から、下にいる芥川先生めがけて植木鉢を…。

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 一方、宣言通りに正幸に代わって成績1位に躍り出たガリベン・真一にはブルマー姿で色仕掛け。勉強を教わる代わりにキスを教えて骨抜きにしてしまう。礼香にメロメロの真一は勉強に手が付かず学年最下位となり、正幸は1位に返り咲く。東大進学も絶望的となった真一にはもう礼香しかいない。しかしすがりつく真一に礼香は言い放つ。「あんたとキスすると口の中がゴキブリの味がするっ!」。完全にタガの外れた真一は、包丁を持ち出して礼香に襲い掛かる!

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 「好きなんだから何でもするのが当たり前」という思考が全面に押し出された高校時代の礼香のなりふり構わない態度は、怖いの一言。完全犯罪ともいえる教師への殺人未遂に始まり、正幸のためならば敵に自らを捧げることもいとわない歪んだ愛と執念は狂気的だ。マサから結婚を断られた礼香が、ライバルグループをプロデュースする流川翔(白濱亜嵐)に猛烈なキスをするという怪行動もこの歪みが生み出した結果だったのかもしれない。

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 高校時代の礼香を迫真の演技で表現するのは、清楚な雰囲気が田中みな実にどことなく似ている女優の中川梨花。田中が演じている現在の礼香にバトンを渡す重要なポジションを務めるに当たり、相当の研究と観察をしたことが想像できる。目の見開き方や瞳の動き、自分の顔の周りに手をまとわりつかせる礼香の癖など挙動も田中版そのもの。完璧なトレースぶりが素晴らしい。「頭がかたーい!」という語尾を伸ばすセリフでは、トーンや重低音も田中版を忠実に再現しており、演じる上での工夫と努力を感じる。田中が『M』の礼香役ではじけたように、中川ももう一人の礼香役でブレイクとなるか!?

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 『L 礼香の真実』怒涛の後編は7月4日(土)24時5分よりABEMAプレミアム会員向けに独占配信スタート。アユに放った“あのセリフ”を、実は礼香も過去に言われていた…という衝撃的事実も明らかになる。本放送と突き合わせて観るとより楽しめるスピンオフドラマ。『M』同様に見逃せないドラマがまた増えた。

テキスト:石井隼人

▶︎動画:L 礼香の真実

L 礼香の真実
L 礼香の真実
M 愛すべき人がいて
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