4月15日から、翌週22日からの各3日間計6日という拡大スケジュールで開催された、カリフォルニア州インディオのコーチェラ・フェスティバル。世界のフェスシーンのキックオフ的な意味合いの強いメガフェスの今年の目玉は、ガンズ・アンド・ローゼズの再結成だった訳だが、もう一つかなり期待度が高かったのが映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』で再評価の機運が高まる中、27年ぶりの再結集を果たしたN.W.A.の復活だった。

1週目の16日のステージでは、アイス・キューブ、MCレン、DJイェラの3人がステージに登場、ドクター・ドレーの参加は無しということでオーディエンスもややガッカリした意見も多かったが、ゲストでスヌープ・ドッグとコモンも参加、さらに映画でアイス・キューブを演じた息子のオシェイ・ジャクソンJrもステージに加わり「F*ck tha Police」の親子共演が実現するなど旋風を巻き起こした『ストレイト・アウタ・コンプトン』での復活機運に応える内容のステージだったことは言うまでもない。

そしてコーチェラフェス2週目23日のステージで遂にドクター・ドレーがN.W.A.に合流4人の現存メンバーが27年ぶりに復活。まずは先週同様、アイス・キューブ、MCレン、DJイェラの3人による「Straight Outta Compton」からドクター・ドレーを招き入れ「Still D.R.E.」「California Love」を披露。

これだけでも十分な復活イベントだが、さらにケンドリック・ラマーが加わり真逆のスタンスの同郷コンプトンの新旧の面々が入り乱れての「Alright」を熱演、またドレーからは「このステージをプリンスに捧げる」と、去る4月21日に急死したプリンスへの追悼、と2週に渡り展開されたN.W.A.の復活劇は、数多くのサプライズとともに幕を閉じた。

27年の時を経て新たなストーリーを刻みはじめたN.W.A.だが、今後新たなステージに突入するのか?はたまた今回限りのリユニオンになるのかは?今後の動向も気になるところだ。