マニック・ストリート・プリーチャーズが、6月に開催されるサッカー『UEFA EURO 2016』に参加する自国、ウェールズ代表の応援歌「Together Stronger (C'mon Wales)」を発表した。

レアル・マドリードのギャレス・ベイルを筆頭にアーロン・ラムジー(アーセナル)、ジョー・アレン(リバプール)、アンディ・キング(レスター)など豊富なタレントをを多数擁する「黄金世代」で躍進を遂げたウェールズだが、大きな国際大会の舞台は実に58年ぶり。前回が1958年のワールドカップということを考えると、国民的ロック・バンドが応援の為にナショナル・アンセムを提供するお祭り騒ぎも十分理解できる。

ただこの応援歌、ありがちな「オレーオレー・ウェールズ!」的なお気楽なものではなく、ここまで苦難を重ねてきたウェールズのサッカーの歴史が歌詞ぎっしりと詰まった内容。

歌い出しから1958年のブラジル戦のでの敗戦の回想から始まり、94年のW杯まであと一歩まで行った世代のスターで、2010年に代表監督を務めるも翌年自殺でこの世を去った故ガリー・スピードへ想いを馳せる。

過去映像は1978年のワールドカップ出場をゴール前のハンドでPKをとられるシーン(実際は相手のスコットランド代表選手が手を使っていた)と悲劇やうなだれる選手や、サポーターの姿・・・光が差し込むと失意のどん底にというのがこれまでのウェールズサッカーの歴史だったのだ。

ただ一転フックに入ると、ラムシー、ギャレス・ベイル、アシュリー・ウィリアムズといった現在の選手の名前に、ライアン・ギグス、ポール・ボーディンなど、これまで悲願を果たせなかったスター選手たち、そしてこれから欧州の舞台にでるクリッシー・コールマン(監督)、ガンター、チェスター、ヘネシー、アレン、キング、コッタリル、デイヴィス、レッドレイ、テイラー、リチャーズ、ハル・ロブソン=カヌーと名前を連呼する。これはウェールズ・サポーターじゃなくてもアガる内容だ。

『EURO2016』のウェールズは、グループステージBで、イングランド、ロシア、スロバキアと対戦する。特に最も欧州に近づいた2004年のプレーオフで因縁の深いロシアとの対戦など、このずっしりと重い歴史を背負ったアンセムがスタジアムで存在感を発揮するシーンは多くなりそうだ。

CURATED VIDEOS:UK ROCK HISTORY | AbemaTV
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