今年は、新型コロナウイルスによる影響で飲食業やサービス業などさまざまな業種が苦境に立たされている。そんな中、時代の流れに順応し独自の方法で人々を盛り上げるのが「おっさんレンタル」。国難とも言えるこの状況下で、サービスを続ける“おっさん”たちには「世の中を元気にしたい」という強い想いがあった。
幾多の困難を乗り越え、さまざまな経験をしているのはおっさんならではの魅力。そんな世のおっさんたちの地位向上を目的スタートし、ドラマなどにもなったのが「おっさんレンタル」だ。創業者も御年53歳のおっさん、西本貴信さん。
「『愚痴聞き』『相談』、あと『パシリ』ですか(笑)。恋愛とか人に言えない相談とかも多いですね。『スッキリした』とか『助かりました』とか、そういう声をいただいたらみんな喜んでます」(西本さん)
世の困る人たちを救うおっさんたちは全国で75人ほどいるそうで、値段は1時間1000円。
「僕らにとって『延長』って嬉しいんですよ。『延長していいですか?』とか言われたら、おっさんとしては“求められている感”があるからちょっとうれしい(笑)」(同)
9年目を迎えた「おっさんレンタル」だが、今年は新型コロナウイルスの影響である変化があったという。
「コロナ前だったらレンタルは『対面』だったんですよ。東京のおっさんだったら関東圏しか会えなかったけど、いまコロナの状況でリモートとか電話レンタルなので、逆にエリアが拡大した感じですね」(同)
なんと、利用者数は前年の2割増しに。
「(これまでの相談は)プライベートな部分が多かったんですけど、コロナの影響で生活が困っているので、仕事の話とか転職とか、そういう専門性のあるおっさんが人気ありますね。ウチのメンバー、人事をやっていたりとかいろいろなおっさんがいるんですよ」(同)
これまで9割ほど対面だったサービスも、今やほとんどがリモートに。それでもおっさんたちは、世の中の困る人達の力になるためネットの環境に順応し、新型コロナウイルスで不安を抱える人たちの“相談役”として活躍しているという。
「おっさんたちも『世の中を明るくしたい』とか、俄然元気を出して『日本を元気にしたいな』というのが、僕たちのこれからの目標」(同)
なお、西本さんを取材したテレビ朝日の住田紗里アナウンサーも、今回「おっさんレンタル」をリモートで体験。お相手はこの道5年目の「射手座右聴き」さんだ。住田アナが恋の相談をしたところ、次のようなアドバイスが返ってきた。
「何か1つ共通点があると、トラブルがあった時とかにいいかもしれない。あとは嘘をつかない人がいいのではないか。言い訳が多い人もどうかなと思います」(射手座右聴きさん)
実際に体験しての感想について住田アナは「私は人に聞くことが仕事なので、中々自分のことについて聞くのは難しかったんです。でも、射手さんはそんな私にも優しく対応してくれましたし、恋愛以外にも人生相談にのってもらえたのですごく温かい気持ちになりました」と話した。
(ABEMA/『ABEMA Morning』より)