レジ袋の有料化からおよそ1カ月が経ち、いまお店で「エコバッグ万引き」が多発している。自ら持参したエコバッグに商品を詰め、そのままレジを通さずに持ち帰るこの手法。今までに5000回以上の取材を受けてきたスーパーの有名店であるスーパーアキダイも被害の例外ではないという。
インタビューに応じた秋葉弘道社長は「だいたい4倍に増えた」と万引き増加の実情を明かすと「安いものに関してはレジを通る。少し高価なものになると途中でエコバッグに入れてしまうので、普通にお買い物をして帰った人みたいに見える」と対策の難しさを指摘する。
さらにコロナ禍によって講じられた感染防止策もエコバッグ万引きが増える一因となっているとも。
「レジにはお客様との間にパーテーションのような透明なシートがあり、(店員が)エコバッグの中をのぞけない状況になっている。万引きする人からすると、万引きしやすい環境が整っている」
そんな中、不審者を事前に検知するハイテク防犯カメラが登場して話題を呼んでいる。その名も「DEFENDER-X」。ELSYS JAPANの小畑修一さんはこのカメラについて「犯行の前に不審者を事前に検知する。極度な緊張状態のときに人間は体に微振動を起こしており、その振動状態を見極めている」と説明する。
本来、ロシアの政府機関で開発された防犯システムで、10万人以上のデーターをもとに人の目ではわからない体の微細な振動から、攻撃性、緊張度、ストレス度などを読み取り、不審人物を事前に割り出すことができるようになった。
実際にある書店で実験したところ、カゴを持って入店した男性を不審者とみなす赤い印で検知。すると男性はカゴに本を入れた後、店の片隅でカゴに入れた大量の本を自らのバッグに押し込み、万引きを開始した。これも、人間が無意識に起こす不審な振動を読み取った結果だという。
一方、ある俳優が刃物を振り回し、犯人役を演じた実験では不審者検知を示す赤いマークは表示されなかった。この結果について小畑さんは「感情という部分では、作ったものと実際の感情とでは違いがある。自分で(悪事を働く際の)感情を起こそうと思ってできるものではない」と実験結果を分析した。
人間には読み取れない無意識の体の振動から、不審者を検知するハイテク防犯カメラ。急増するエコバッグ万引きはもちろん、さまざまな犯罪を未然に防ぐことに役立つかもしれない。(ABEMA『ABEMA的ニュースショー』)
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